【文スト】文豪さん、反応記録帳。七冊目

→ ページ20

「…ふふっ、真っ白だ！」


芥川龍之介
「餓鬼か」
呆れ顔でポケットに手を突っ込む。
寒さに耐えながら、貴女の後ろ姿を見守る。
「A、帰るぞ」
羅生門の形を変えて、二人で雪を凌いで帰る。


中原中也
「…お〜」
気の抜けた返事に不思議そうに振り返る貴女。
「〜？嗚呼、否、綺麗な手前に見惚れてただけだ」
目尻をぎゅっと下げて笑うもんだから、つい抱き着く。
二人で雪に倒れ込むのも、良い思い出。


森鴎外
「今年も冷え込みそうだねぇ」
コートを襟を整えると、隣から貴女の頭を優しく撫でる。
「暖かくするんだよ」
頭に一つ接吻を落とすと、赤くなった貴女の顔を眺めて満足気に笑う。


坂口安吾
「そんなに雪が珍しいですか」
はしゃぐ貴女とは反対に、至って冷静な彼。
「雪は交通機関が乱れるので苦手です」
手すりに積もった雪を掻き集めて、雪だるまを作る貴女。
＿＿まぁ、貴女が笑ってくれるなら、雪も悪くない。


フョードル・ドストエフスキー
「ぼくは見飽きましたよ」
呆れ顔の彼に、雪を一掬いして掛ける。
「うわっ」
悪戯っ子の笑みを浮かべる貴女を見て、溜息をつくと雪玉で反撃。


条野採菊
「これからまだ降る予報です」
誰かが大きい雪だるまを作ってる、フェンスの上にも積もってる、副隊長が立原に雪玉を投げている、貴女が楽しそうに状況を話す。
「…ふふ、分かりましたから」
貴女がそこにいる光景を思い浮かべて微笑む。

＊無意識のうちに｢好き｣と言ってしまい赤面して逃げた→←＊振り積もった新雪を無邪気に踏んだ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す