二話 ページ4
呪霊は動けないだろうし、このまま放置しても問題ない。
貴女「ねぇ、君たち高専の生徒でしょ？」
七海「そうだったら、なんですか？」
金髪くんは一筋縄じゃいかないな。
貴女「この辺りに他の呪霊の気配はない。でも、君たちはこの森を抜ける体力もないと見た。だから、この呪霊を諦めてくれたらふもとまで運んであげる。」
まあ、割に合わないけど
灰原「えっ！送ってくれるんですか！！ねぇ、七海！！送ってくれるって！！」
本当に犬みたいだな。
七海「そんな呑気なこと言っている場合じゃないでしょう！呪霊の件は私たちの手に負えないので諦めます。ですが、貴女のような女性では大柄な私たち二人を運ぶなんてできないでしょう。」
まあ、この子達は2〜準1級程度。対する呪霊は一級相当。手に負えないのも当然だ。
貴女「そうね。生身の私では君たちを運ぶことはできないわ。けど、私の術式を利用すれば二人くらい余裕よ。」
弦を出して倒れた木を持ち上げてみせる。
灰原「すごい！！あんな大きな木が糸で浮いてる！！」
ゴールデンレトリバーくん、人を疑うって知ってるのかな？
七海「貴女の術式のことはわかりました。しかし、高専関係者には見えない。その上私たちより上手の貴女に身を預けるのは信用なりません。」
金髪くんは全く譲らない。
貴女「なら、縛りを設けましょう。お互いに危害を加えないと。」
あまりこの手を使いたくはないが、仕事上この子達がいると都合が悪い。
七海「わかりました。」
縛りを結んだので、私もこの子達もお互いに攻撃はできない。
指で弦を操作し、ゴールデンレトリバー君と金髪くんの体を傷つけないよう持ち上げる。
灰原「すごい、本当に浮いてる！！」
七海「大人しくしてなさい。」
この二人同い年なんだろうけど
貴女「なんか、真逆って感じだね。どうやって仲良くなったの？」
灰原「よく言われます！」
七海「はあ、全く。」
愉快な子たちだ。
貴女「山を抜けたよ。ほら、あそこにいるの君たちのお仲間さんじゃない？」
山を抜けると黒い車のそばに立っているスーツの男がいた。
灰原「あっ、山田さんだ！」
七海「一応、お礼を言っておきます。ありがとうございました。」
金髪くんは律儀だな。
貴女「別に大したことはしてないよ。あ、そうだ。」
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ラッキー - はじめまして。神小説堀当てて舞い上がってる者です。これからも更新待っています。頑張ってください。 (2021年3月5日 23時) (
レス) id: 26b27daa61 (このIDを非表示/違反報告)
真柴白（面白い）♪ - 中々見ない小説のタイプですが！！面白そうですね。更新待ってます！！！ (2021年3月2日 4時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪菜 | 作成日時：2021年2月18日 12時
