HappyHalloween �� ページ29
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然し、冷徹だと噂の吸血鬼。母親の親族が首を縦に振らなかったという。そこで父親は母親を瀕死に追い込むという強硬手段に出て、生かして欲しいと親族に言わせ母親の首筋に歯を立てた。母親は心を病み、轟が5歳の頃にはうつ病も酷くなり魔物の運営している病院に入院になったのだと。今も尚入院しており、轟は自分の顔を見れば父親を思い出して辛いだろうという不安から、会いに行けていないらしい。
だから何だ、と爆豪は思った。轟と轟の父親では状況が違う。死にそうになっている要因も違えば、血を吸うに至る動機も違う。こんな形で番を作りたくないと言われた方がまだわかった。番は一生添い遂げるという強い繋がりだ。作りたくないと言われればなるほどそうかと思う。しかし、轟が言っているのは轟の父親の様に相手の合意なく番にさせるのはいけない事だと、父親の様になりたくないという事だ。その気持ちの所為で人ひとりの命が消えるのは良いのか。甚だ疑問である。別に番になったからと言って行動が制限される訳では無い。番った吸血鬼の主食が番の人間になるので血を与えることはしなければならないが、それだけだ。離れられないという事も無い。なら、生き延びる事の方がよっぽど重要だろうと、爆豪は思う。それは緑谷も同じの様で。
｢でも、このままじゃ死んじゃうんだ……男の子だし、轟くんの番にするには抵抗があるかもだけど……｣
｢……｣
｢これは彼を助けるためなんだ……！｣
真剣な目で訴える緑谷に、轟は目を伏せる。緑谷も、時間のなさに焦っていた。2人の真剣な表情に、轟は小さく、連れて行ってくれ、と呟いた。彼の中では今、母親への気持ちと生かせるのは自分だけだという気持ちが入り交じっている。眉に皺を作ったまま、爆豪の家へと案内することとなった。
今まで人間の血を吸うという行為にすら、母親を思い起こさせて死体のものや輸血パックで済ませていたらしい轟は、いざ瀕死の少年を目の前にして怖気づきそうになった。本当に上手く生かすことが出来るだろうか。これがきっかけで殺してしまったら。あの吸血鬼が人間を前に恐怖で震えるだなんて、と他の魔物が見ていたら驚かれそうな状況を、固唾を飲んで見守る爆豪達。少年の青褪めていた肌は既に土気色へと変化しており、辛うじて細く漏れる息で生きていると分かるくらいだ。
震える身体を押さえ込んで、寝ている少年の首筋へと牙を立て……じゅる、と吸い付いた。
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ゆきねこ。(プロフ) - 音兄Love!@鈴音さん» 嬉しいです！！！エンデパパはほんとに優しい……すれ違いがなくなったらいいのにと思います (2019年1月18日 12時) (
レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
音兄Love!@鈴音(プロフ) - ハロウィンとても好きです…!!!設定が好き…エンデパッパ結局優しいんですよね…あとかっちゃん優しくてしんどい…… (2018年11月1日 21時) (レス) id: a8cf11cd3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきねこ。(プロフ) - シロさん» ありがとうございます(´ ; ω ; ｀) (2018年2月14日 23時) (レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 好きです (2018年2月14日 23時) (レス) id: 55b0e9cf98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきねこ。 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年2月14日 13時
