其の五十九 ページ10
愛染side
ナイフを既のところで避け、足払いを掛ける。
相手もそこ迄弱くはないらしく、飛んで躱しナイフを突き出してくる。
貴「……これじゃあ結局体力勝負だぞ?」
今日は疲れているというのに……
瀬「構わない。只貴方を殺せればそれで良いのだから」
貴「ほう……」
負ける気などさらさらない。
回し蹴りをくらわす。
見事にヒットし、瀬田とやらの体が吹っ飛ぶ。
貴「瀬田と呼べば良いか?」
瀬「ええ…そうですね」
私は少し目を見開く。
貴「お前…訓練されてるな……いっその事このままマフィアに入るか?」
かなりの実力者だろう。首領も考えるだろうが。
瀬「この組織には恨みがあってね……組織の為に此の身を捧げるなんて馬鹿なことしたくはないんですよね…」
口元に小さく笑みを浮かべ、そう言う。
貴「……面倒臭いな。」
瀬「ですから…取り敢えずは貴方と云う事で。」
貴「心外だな……其処までナメられていたとは」
少し苛立ちを覚える。
滅多に顔を出さないのが凶と出たか……
貴「まぁ…お前の負けは確定だな」
瀬「何?」
瀬田が目を細める。
貴「君の相手は私だけじゃない」
瀬田の背後には黒刃が迫る。
気づいたときにはもう遅い。
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作者名:さくらもち | 作成日時:2018年9月9日 21時