其の五十六 ページ7
愛染side
神谷が部屋を出たのを見送って、ソファに凭れ掛かる。
貴「神谷……な。」
あんなに熱心な奴は久し振りだ。
紅茶を一口飲んだ時、部屋の扉がノックされた。
黒「愛染幹部、首領がお呼びです」
貴「…解った。有難う」
黒服は一礼して扉を閉じた。
……今回の要件は見当がつかないな。
取り敢えず部屋に向かった。
森「嗚呼、愛染君?入り給え」
貴「失礼致します」
部屋の中に入ると、エリス嬢と首領が居た。
貴「首領…御要件は」
森「まあ…座り給えよ」
貴「失礼します」
座ると、首領が紅茶を出し下さった。
……先刻も飲んだが。
貴「有難う御座います」
森「(なまえ)君、実践ご苦労だったねぇ…」
貴「いえ…中也と…中原幹部と手合わせができるのは私にとっても良い経験になりますから」
私は笑ってそう言った。
森「さて…本題に入ろう。この前言っていた人虎捕縛作戦。近い内に決行しよう。」
貴「……解りました。大体の日程を教えていただければ…」
……そろそろか。
思わず手を固く握りしめる。
森「そうだねぇ…一週間後辺りにしようか。
それまでに準備を整えておいてくれ給え」
貴「……了解しました。…他にご要件は」
森「ないよ。態々済まないね」
貴「いえ…では、失礼致します。紅茶ご馳走様でした」
首領はニッコリ笑って見送ってくださった。
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作者名:さくらもち | 作成日時:2018年9月9日 21時