其の六十四 ページ15
中原side
首領の部屋を出て、そのまま歩いて行こうとするAの腕を引っ掴んで、自室の方向へ引っ張る。
貴「……報告書がまだ残ってる」
中「ンなもん明日でも間に合うだろ。首領は明日でいいって言ったろ?」
Aの方を見ず、淡々と答えて歩く。
部屋のドアを開けて、入るように促す。
貴「……何」
中「帰ってから聞くっつったがな…お前の親の事について聞かせて呉れ」
Aは表情を崩さぬまま、淡々と言葉を紡いだ。
貴「私の両親は、3歳くらいに殺された。
瀬田とかいう輩の組織にね。
理由なんて存在しないと思う。父さんと母さんの働いてた所が必要じゃなくなったから、殺した。そう言ってたからね。
兄さんも居たんだけど、兄さんが私を逃がした時に殺された。
それ迄はごく普通に暮らしてたし、どっかの闇組織の反感を買うような言動をした覚えもない
家族の復讐のために、あの組織については色々と調べてるし、この間彼奴が其の組織の奴だって分かったのも其れのおかげ。」
そこ迄話してふぅ、と息を吐くA。
中「……で、首領に拾われたと」
貴「まぁ、おおまかに話せばね」
中「組織の名前は?」
貴「名前……ね」
112人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくらもち | 作成日時:2018年9月9日 21時