中也さんの彼女は……… 2

其の六十一 ページ12

中原side

中「……おい、手前…あの男について何か知っているのか？」

先を歩くAに問う。

貴「……両親を殺した組織…ということだけは」

中「………は？」

淡々と返されたその言葉に驚く。

貴「手首辺りに龍の入墨があった。小さい頃に見たものと全く同じのな」

話をしながらも止まらず歩くA。

中「……そういや手前の両親について聞いたことは無かったなァ……」

ぽつりと呟く。聞かなかった事を少し後悔した。

貴「早く帰れたら教える」

其れだけ告げ、歩調を早めたA。

中「……了解」

俺も自分の持ち場へ戻った。

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