其の七十一 ページ22
中島side
もう少しで出発だ。
ずっと立っていたからなのか。
はたまた初任務で緊張しているからなのか。
或いは其の両方か。
異様にのどが渇いて、給湯室でお茶を飲んでいる。
国「小僧…ここにおったか。不運かつ不幸なお前の短い人生に、些か同情がないわけでもない。
故に。この街で生き残るコツを一つだけ教えてやる。
こいつには遭うな。遭ったら逃げろ。」
国木田さんが、手帳から写真を取り出して見せてくれる。
中「この人は…?」
太「マフィアだよ」
後からにゅっと現れた太宰さんが言う。
太「尤も…他に呼び方がないからそう呼んでいるだけだけどね。」
貴「港を縄張りにする兇悪なポート・マフィアの狗だ。名は芥川。
マフィア自体が黒社会の暗部の、さらに影のような連中だが… この男は探偵社でも手に負えん。」
探偵社でも手に……
そんな男がこのヨコハマに居るのか……
中「な、何故危険なのですか?」
国「こいつが能力者だからだ。
殺戮に特化した頗る残忍な能力でな。
軍警でも手に負えん。
俺でも……
やつと戦うのは御免だ。」
その言葉に、彼の強さを思い知る。
…僕では到底敵わないだろうな…
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作者名:さくらもち | 作成日時:2018年9月9日 21時