No.23 ページ23
あの後、色々と店をまわり、着物やら宝石を買ってやると言ったが
智子は遠慮がちに微笑み首を横に振るだけだった
結局何も買わずに智子と帰路につこうとする
やはり智子は少し距離を取り、俺の後ろを歩く
これが今の、俺と智子の距離だ
はぁ…
また出そうになるため息を何とか飲み込み足を進めていると、智子が足を止めるのが分かった
そんな智子を振り返ると、智子はあるお店を見つめていた
「どうしたんや…?」
少しだけ体を近づけ智子に尋ねる
「あっ…すみません、なんでもありません」
俺の声に気づき、慌てて俺の方へと向き直る
「喫茶店…行きたいのか?」
「あっ…その…」
歯切れの悪い返事
そんな智子を見ていると望の言葉を思い出した
『智子ちゃん、甘いもの好きらしいで〜』
そして本人に尋ねてみる
「甘いもの好きなんか?」
「……はい、その、はしたなく足を止めてしまい申し訳ありませんでした
帰りましょう旦那様」
少しだけ恥ずかしそうに、でも甘いものが好きだと返事をする智子
やったら…
「行くぞ、時間はある
ただ、俺はこんな店に入ったことは無いから…
智子に任せるからな」
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ぐでLove(プロフ) - 15辺りから同じ話が入ってます! (2020年7月2日 0時) (レス) id: cc32400ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルナ | 作成日時:2020年6月9日 15時