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Aside
そして最初に戻る
蜜璃はずっと泣いていて、しのぶも唇を噛んでいた
そんな蜜璃を伊黒は抱きしめて背を撫でる
冨岡くんもしのぶの肩を抱き寄り添っていた
宇髄くんと煉獄くんは無一郎の背を撫でていた
実弥「大丈夫かァ…って大丈夫じゃねェな」
A「傍に…居たんだ」
実弥「あぁ」
A「…握っていた手が落ちて、冷たくなっていった…」
実弥「あぁ」
A「私は…私を助けてくれた人の傍に居る事しか出来ない…っ…」
実弥「…」
A「私も…っ…連れて行って欲しかった…っ…」
実弥「無常」
A「ハッ…すまない…」
実弥「そう思うのは仕方ねェ。だがお前には愛してる奴が居んだろォが。そいつはお前が死ぬのを望んじゃいねェ、最後まで生きて欲しいと思ってる。アイツも俺達も」
A「…分かってる…」
実弥「なぁ無常、今日くらい皆で泣こうや」
そう言って私の肩に手を回す不死川の目から
とめどなく涙が零れていて
枯れたはずの涙がまた私の目からも零れる
伊黒も蜜璃もしのぶも冨岡くんも
宇髄くんも煉獄くんも無一郎も
傍で見ていた玄弥も泣いていて
その日は柱の皆で泣いた
そして日も暮れ始め火葬をし各自家へと帰る
実弥「無常」
A「ん?」
実弥「大丈夫かィ」
A「ああ、大丈夫だよ。ありがとう」
実弥「ならいい」
A「不死川は玄弥と帰るのか?」
実弥「ああ、もう見捨てたりしねぇ」
A「仲良くしろよ」
実弥「ああ。元気でなァ」
A「君もな」
軽く笑い合いお互い背を向けて歩き出す
仲間の死はとても悲しくて
それが自分の命を助けてくれた人だったから
余計に苦しい
A「あと…一年か」
私は皆と違い痣の代償が大きいが故に
寿命が一年短い24で死ぬ
A「炭治郎達を呼ぶかな」
そう呟くと傍でバサッと羽の音
久しぶりに聞いたその音に不思議と笑ってしまう
A「随分タイミングがいいな泊」
泊:行カナケレバト思ッタンダ
A「流石23年の付き合いはダテじゃないな」
泊:炭治郎ニ伝言スルカ?
A「ああ、皆で泊まりに来ないかと」
泊:ワカッタ
A「泊、これ付けていけ」
泊の首に預かった首巻を付ける
私の鴉だと分かるように
A「頼んだよ」
泊:承知シタ
バサッと飛んでいく泊を見つめながら
自分の屋敷へと帰った
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メア様推しの人 - これって現在パロ?てないんですか? (6月2日 16時) (レス) @page45 id: b2dbf5b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - たまたま見つけたお話でこんなに泣くとは思いませんでした!素敵な作品でとっても感動しました。続編見てきます! (5月23日 19時) (レス) @page45 id: 87b97eb6cb (このIDを非表示/違反報告)
らら - ほんっとに小説で泣けない私なのにぼろなきしちゃうくらい素晴らしい作品をありがとうです!!今から全力で現代読んできます!! (2022年1月1日 16時) (レス) @page45 id: 593b9c77e0 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - ミラー☆さん» ミラー☆様!わぁぁぁ!ありがとうございます!手紙のところは私なりに力を入れた部分なので、そう言っていただけて本当嬉しいです!🙏✨こちらこそ、一章から九章まで読んでくださり、ありがとうございます! (2021年9月28日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 凛華さん» 凛華様!ほっ、本当ですか…!?めちゃくちゃ嬉しいです…😭そう言って頂き、本当にありがとうございます! (2021年9月28日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yu-grena | 作成日時:2021年2月13日 23時