白血球の紅一点【はたらく細胞】

BLACK細胞化3 ページ29

Aside






貴「？！」






ここどこ……？暗くてなんにも見えない…





なんで私紐で結ばれてるの？！









恐怖感が私全体を包み込んで動けない……







貴「だ、誰か……っ！！」







白「ん、起きたか」





貴「ヒッ…………！！」







白「大丈夫だ。俺とお前、二人きりだからな。」





貴「お願いだからもうやめて……。白のそんな顔見たくない……」






白「…………やっぱり変わったんだなA。俺は今から仲間のところへ援護に行かなければならない。決して逃げるなよ。」





貴「…………」






白「じゃあ、すぐ戻る」








ガチャ







逃げないと……逃げないと……助けを呼んで……



確か腰にナイフがある。それで紐を切ればいいか。








ｼﾞｬｷ





貴「ふぅ……」






少し手に怪我しちゃったけど大丈夫だろう。







もがいて紐をとる








ガチャ



貴「なるほど……遊走でしか来れないってわけか……」








でも今は走るしかない！！！





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


貴「キラーT！！」




キラーT「あ？なんだAじゃねえか」





貴「はぁはぁはぁ。た、助け……て……」







キラーT「は？何を言ってるのかさっぱり…」






「見つけたぞ」







貴「っ！」ﾋﾞｸｯ






その声に体を怯えさせるとキラーTが真っ先に背中に移動させてくれた





キラーT「お前……何してんだ？」





白「Aを探していただけだ。お前には関係ない」







貴「……」




キラーT「ほぉ。ついに病んだかお前。」





白「病んだろうと病んでなかろうと俺はAが欲しい。それだけだ」






貴「っ！」



私は聞いてられなくて走る。白の来ない場所まで









でも……同じ世界にいる限り、必ず会ってしまう









そういう世界に……私は生きてる

BLACK細胞化4→←BLACK細胞化2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す