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52話 私の答え ページ8

いつもは恥ずかしげも無く好きとか言うくせに、いまは腹の底から絞り出したようにいまにも消え入りそうに言う。
無理矢理の同居はちょっと許せないけど、約束は守ってくれるし、いじめの件だって守ってくれた、脚をひねったときも面倒見てくれた。細かい気遣いも出来て、良い奴なんだとは思う。
私に見せる照れくさそうな顔や私のために怒ってくれる顔、最近、頭を占めるのはずっと慎哉の事だった。……コレが好きってことなんだろうか。
この告白を肯定したらもっと慎哉のことをしれるかな。
ちらりと慎哉を見ると不安と期待が入り交じる瞳と目が合う。
普段見せない顔に笑う。
「よろしくお願いします」
「……マジ?」
「マジ。告白してきたのはそっちでしょ」
「いや、そうなんだけど。ちょ、いま顔見ないで」
耳まで真っ赤にした慎哉が顔を隠してそっぽを向く。その様子を見てるこっちまで照れてくる。
「すっごい嬉しい。ありがとう、A」
「どういたしまして」
照れくさく笑いながら慎哉の顔をのぞき見ようとすると、年相応の顔で嬉しそうに笑ってくれた。


「え!? 付き合ったの! おめでとう!」
「ありがとう」
「A、オッケーするとは思わなかった」
「いや、まあね」
「白石くん顔いいもんねぇ。これから大変だよ。白石くんのファン結構いるから」
「あー、そうか……。まあ何かあれば対処していくよ」
「Aはなにもしなくて良いよ。俺がどうにかするから」
美穂と話しているところに慎哉が現れた。どうにかってなにするの。
「あんまり怖いことはしないでね」
「わかってるよ。Aに迷惑はかけない」
「私『に』は」
「そ」
「お待たせ。あ、佐藤さんおめでとう。慎哉が迷惑かけると思うけどよろしくね」
「大丈夫だよ」
「お母さんみたいだな涼」
あははと笑いながら肯定する。
四人が集まったので昼食を食べる。今日も慎哉の手作り弁当。たまには私が作ってみようかなと思ってこっそりと料理本を買って読んでいる。きっとばれているんだろうけど。

終わり

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設定タグ:ヤンデレ , オリジナル , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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アラ - ヤンデレな好青年に捕まりました。この後の小説書いてください!あと、面白勝ったです! (2018年7月7日 22時) (レス) id: 0d8e98d313 (このIDを非表示/違反報告)
夜子(プロフ) - あるてぃめっつさん» お待たせしました! ありがとうございます! 今後はもう少しペースをあげてかければ良いなと思っております、頑張ります!! (2018年2月6日 19時) (レス) id: 834a84d251 (このIDを非表示/違反報告)
あるてぃめっつ(プロフ) - 更新待ってました…!!このヤンデレ(なはず)なのにほのぼのとした空気というか世界観が大好きでたまりません!更新楽しみにしてます! (2018年2月6日 18時) (レス) id: 3614360162 (このIDを非表示/違反報告)
夜子(プロフ) - みゆいさん» ありがとうございます! 頑張ります! (2018年2月4日 23時) (レス) id: e14fd457a0 (このIDを非表示/違反報告)
みゆい - 更新楽しみにしています!! (2017年11月22日 22時) (レス) id: 159ee849b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜子 | 作成日時:2017年3月9日 13時

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