【文スト】狐のカミカクシ【太宰治】

カミカクシ　伍 ページ6

｢いいですか！？御飯を粗末にする人はいつか罰が下るんですよ！食べなくても生きてるからいい？そんなの理由にはなりません！お供えしてくれた人の気持ちはどうなるんですか！お供えされた食べ物達の気持ちはどうなるんですか！(｢いや、でも私は神の使いだs｣そんなことは関係ありません！
食べ物の食べ方がわからないのなら、私が作ります！だからそんな勿体無いことをするのはやめて下さい！｣

ﾊｧ…ﾊｧ…と息を切らす私をポカンと彼は見つめた





………やってしまった


次こそ消される

そう思って目を瞑った







ぽん、と頭に手を置かれ

そのまま頭を撫でられた



｢いいね。ほんとに君は面白い。｣

ニンマリと笑みを浮かべて彼は言った


｢でも、調味料とかはどうするんですか？｣


｢それは神主の台所にあるのを拝借すればいいのさ。あの神主には私のことは見えなくとも君のことは見えるかもしれないからね。｣

｢……私のこと、見えるんですかね。｣

｢それはわかんない♡｣


あぁ、そうですか

と、言いながら目の前の食物たちを眺めた

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