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愛情36杯 ページ37

セ「こんな時間にどうしたん…?」

『せ、センラさんこそ…早起きですね』

別に、なにかしようとしてた訳じゃないし、
こっそり出ていこうとかそういう訳でもなく

ただ単純に出掛けようと思ってただけなのに、なんでこんなに心臓が慌てているんだろう

セ「…?どこか出かけるん?」

部屋着でもなく、普通に服を着ている私に気付いたのかそう聞いてくる。

『えっと……、』

そこで私は思い出した。

────

「そいつ、愛されたいだけで自分が相手のこと好きじゃなくても付き合うからさww」

セ「…知っとるけど、それが何」

────

元々、センラさんが知っていたかはわからないけど、どっちにしろ私のことを知ってる。知ってしまった。

思い出した途端、センラさんの前で呼吸をするのもつらくなってきた。冷や汗が止まらなくて、ぎゅっとスカートを握る

でも、でも、センラさんは普通に話してくれる
ほんとに、知ってたの?
バレそうな要素なんて、なかったはず。

怖い。

『…海、見に行こうと…思って』

落ち着け、落ち着け、
この人たちに、愛情はない。
そう思えば、大丈夫

私の事なんか、どうでもいい。
見えてない、そう、見えてないから

焦る必要なんて無い
押し殺せ。

セ「……あんま遅くならんようにね?」

『…はい』

ほら、落ち着いた

今の笑顔見て、センラさんどう思ったかな


──



思ったより時間かかったなぁ

海なんて見たのいつぶりだろう…
朝方だからなのか人も少なく波の音しか聞こえない。

30分くらい、ずっと砂浜の近くを適当に歩き回って、時々水に足を入れてみたり。

何も考えないってこんなに楽なんだ

このまま、海に攫われてしまいたいな、なんてポエマーみたいな事を思いながらふと周りを見てみる

『っ、?!』

人が、居た。
余りにも気付かなくて、肩が揺れた

向こうも私の方を見ているわけでもなかったから気にしないようにしようと思ったけど

今にも崩れ落ちそうなくらい暗い顔で、立っている女を見て、どこか不快感を感じた

見ないようにしよう。

長い時間ここに居たし、そろそろ帰ろうかなと思い、女とは反対方向の帰路につこうとした時

「A」

心臓が、止まる感覚になる
体が止まる。
ぶわ、と冷や汗が垂れた

女の声だ。
同い年でも年下の声でもない、もっと、年上の

「あぁ、やっぱり。A…久しぶり」

震える体で振り向く

『お、かあ…さん…?』

怪しく笑う女に、足がすくんだ

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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2023年2月23日 23時) (レス) @page44 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ひとしずく(プロフ) - 夢女子S氏さん» わぁぁ、!!!ありがとうございます!!!! (2021年8月19日 12時) (レス) id: f9543978f7 (このIDを非表示/違反報告)
夢女子S氏(プロフ) - 最高ですっっ!! (2021年8月17日 10時) (レス) id: 59c0caef7c (このIDを非表示/違反報告)
ひとしずく(プロフ) - うささん» はじめましてー!!ありがとうございます!がんばります!!! (2021年5月28日 23時) (レス) id: f9543978f7 (このIDを非表示/違反報告)
ひとしずく(プロフ) - leinさん» 初コメありがとうございますー!!!こたぬきさんを他の皆さんにときめかせることが出来て嬉しいです!!!!めっちゃありがとうございます!!(?)更新がんばります!!!! (2020年11月8日 14時) (レス) id: f9543978f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひとしずく x他1人 | 作成日時:2019年11月25日 19時

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