愛情26杯 ページ26
私の母は私が小さい頃からずっと冷たかった。
小学生だった私は小さいながらに嫌われてることは察していたし、それでも母の気を引こうと頑張ってた。
『まま、今週の土曜日…授業参観が─』
母「うるさい。忙しいのわかんないの?」
勢いのままに私の頬を叩く。
"忙しい"。母の口癖
母は人の目に入るような場所、特に学校なんかは一切来てくれなかった。
父はというと、こんな母に愛想を尽かして出ていった。
これは表向きの理由。
父「A、ごめんな」
『………』
ほんとは他に女を作って出ていったのを私は知ってる
ごめんなんて思ってないくせに。
小学校では可愛い方だったので周りからある程度人気はあったし、友達も居た。
私の頬が叩かれて少し赤くなってても誰も気づかないし、痣が出来てても転んだで済ませられる
_私が家に帰らなかったらどうなんだろう
少しの興味と好奇心。
学校から帰る時、そのまま公園に向かってブランコを漕いでた
6時すぎる前、そろそろつまんないし帰ろうかな、なんて思ってた時に私の肩に手が乗った
『!ま、…………ま、…だれ?』
そこに居たのはままじゃない、別の誰か
中学生か高校生かわからないけど制服を着たすらっとしてる年上のお兄さんで
綺麗な金色の髪
切れ長のシトリンのような綺麗な瞳
母には結って貰えない髪の毛が風に揺れていて、途端に恥ずかしくなった
傷も、手でできるだけ隠して。
セ「君帰らんの?もう6時なるし小学生は帰る時間やろ?」
なんて言えばいいのかわからなくて、その日は荷物を持ってお辞儀だけして走って帰った。
母「なんでこんな時間なんだよ!」
知ってる。
心配じゃなくて、こんな時間まで外でてるの誰かに見られたら教育が疑われるもんね。
『ごめん、なさい』
突き飛ばされて、叩かれて。
_あのお兄さん、明日も来るかな
それから、私は毎日帰りに公園に寄って
お兄さんも通学路が公園の近くらしく、いつも居る私が心配で毎日来てくれるようになった。
セ「別にお兄さんじゃなくて名前でええよ?」
『…せんら、くん?』
セ「Aちゃん?」
仲良くなってから、せんらくんは私に怪我のこと、親のことを聞いてきた。
もちろん仲良くなったし隠す必要も無いから全部話すと頭を撫でてくれた。せんらくんは優しいし、安心出来る
──
─
ある日、学校で先生が言った
「お母さんやお父さんみたいな、"好きな人"のことについて作文を書きましょう!」
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2023年2月23日 23時) (レス) @page44 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ひとしずく(プロフ) - 夢女子S氏さん» わぁぁ、!!!ありがとうございます!!!! (2021年8月19日 12時) (レス) id: f9543978f7 (このIDを非表示/違反報告)
夢女子S氏(プロフ) - 最高ですっっ!! (2021年8月17日 10時) (レス) id: 59c0caef7c (このIDを非表示/違反報告)
ひとしずく(プロフ) - うささん» はじめましてー!!ありがとうございます!がんばります!!! (2021年5月28日 23時) (レス) id: f9543978f7 (このIDを非表示/違反報告)
ひとしずく(プロフ) - leinさん» 初コメありがとうございますー!!!こたぬきさんを他の皆さんにときめかせることが出来て嬉しいです!!!!めっちゃありがとうございます!!(?)更新がんばります!!!! (2020年11月8日 14時) (レス) id: f9543978f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひとしずく x他1人 | 作成日時:2019年11月25日 19時