36.共同生活 ページ6
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しげさんの作った料理を食べながら、私たちは談笑した。
ところどころ未来の話をしそうになったが、何とかうまくかわして話すことができた。
まだメジャーデビュー前なので、曲数もかなり限られるのが苦しい。
「…っと、もうこんな時間か。Aさん、送るよ。家どの辺?」
時計の針はもう22時を指そうとしていた。
「あ…えっと、実は…
…行く当てが今なくて…」
あ「え…?家出とかそんなんでは…なくて?」
「ちょっと…いろいろと事情があって…しばらくは安いネカフェにでも行こうかと。」
ま「けど、女の子が1人でそんなとこ行くの結構危なくない?」
しかし、今の私には帰る家がない。
実家は県外だし、住んでいたアパートも今はきっと別の人が住んでいる。
すると、しげさんが口を開いて、とんでもないことを言い出した。
し「…とりあえず、行く当て決まるまではここにいたらどうかな?」
あ「え?!こんな男しかいないところで?!」
「そ、それはさすがに申し訳ないです!」
し「けど、この辺り治安そんなによくないし。安いネカフェは特に危ないからね」
ま「まあ、それよりはここの方がまだましかもしらんな…もちろん、Aちゃんがよければやけどね」
「私は…ありがたいですけど…」
「ケガさせたし…Aさんさえよければ、俺らは大丈夫。」
「……それじゃあ、数日でいいので、居候させてください。
もちろん、家事はさせていただきますし、私にできることならなんでもします。」
あ「ん、じゃあ決まりかな。よろしくね!Aちゃん!」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
メンバーの優しい笑顔に、私は安心した。
未来のファンが聞いたら怒り狂いそうな状況だが、緊急事態が故許してほしい…
そして、オーラルの4人との共同生活が始まったのだ。
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ゆき(プロフ) - pさんありがとうございます!時間が少し取れるようになってきたので、またゆるゆると更新していきます! (2021年1月26日 20時) (レス) id: 71c19dbaab (このIDを非表示/違反報告)
p(プロフ) - 更新ありがとうございます! 続きがとても楽しみです(≧∀≦) (2021年1月24日 12時) (レス) id: 7148025d73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作成日時:2020年9月7日 2時