独裁者 ページ24
つかの間の休憩が終わる。
あの
だだっ広い大きいだけの部屋、王がここにありと主張したかっただけの部屋へ戻るのだと思っていた。
鬱に運ばれてきたのは、
城の横の外れに、城に比べるとこじんまりとしてはいるものの、かなりの広さのあるいわば館
その中の決して広いとは言いがたい1つの『部屋』
その部屋がAが産まれた頃より生活を送っていた
『家』だった。
気ままに本を読み、遊び
Aが存在をしていたのは、教育係という者2人が入れ替わりに世話をしにくる
たまに話し相手と称してやってくる鬱だけだった
あのただっ広い部屋へ行けば、また頭が熱さで真っ白になっただろう
ホッと落ちついてしまったAは
ココで過ごすのが好きだったのだ。と、気づいた
血は争えないということか
頭の方へと登ってくる熱量で
力は完全に制御出来ない
微かに残った黙り込む顔を思い出した
さぁ、
『…もう行く』
誰かが先にいるなんて
許したくない
ならば動き出さなければ
外は…
、
独りだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Aが去った後、
書類執務室では、数少ない燃やさなくても良い物の発掘作業が行われていた。
わずか数枚になった紙束を手に持ち、グルッペンはAの方へと体をむける
「国王陛下、ホントに燃やしてしまっても？」
責任を再確認するために。
『構わない』
「「「「…」」」」
Aは顔色1つ変えずにそう言い切る
それに全員が苦い顔をした
「…では燃料室に回させてもらいます
運んでくれ」
グルッペンは眉を寄せたまま、運びに来ていた兵士に声をかけた。
紙束を抱え、慌ただしく人が入れ替わる
Aは腕を組みそれらを眺めてはただ佇んでいた
「別館の方にも少し運んでおきましょう」
「あぁ、そうですね」
シンプルだが、いい素材を使っているのだと分かる出で立ちの者、貴族の青年がグルッペンへと声をかけた。
「では私はそちらの指揮に」
「えぇ、任せました」
グルッペンの軽い応答を聞いた後、その青年はAの前に膝をつき頭を下げる
『…。なに』
Aは少しだけ顔をその青年にうつした
「お初にお目にかかります。国の頂、A・アルメティア国王陛下その人よ
コレからお側で私が貴方様の剣となり盾となりますので、ご挨拶を。」
「…！？」
『そう
もう行って良い』
そういうとまた前へと向き直る
「失礼致します」
にこやかに返した青年は顔をあげて
執務室から離れていく
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グラ - 折角出会えたのになぜ…更新を願う今日この頃 (3月26日 1時) (
レス) @page32 id: 35655b53f5 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の子(プロフ) - まじでずっと更新待ってました。ありがとうございます。この作品大好きです (6月21日 0時) (レス) id: 6d1c390153 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - ミミネコさん» コメントありがとうございます！少年少女とd！の皆様がきっと性癖なんだなって最近気づきました(笑)これからも絶対に好きになる文章を書くので楽しみにしててください！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！めちゃくちゃ励みになります！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - すこさん» コメントありがとうございます！文章よ！降ってこい！と祈りながら完結目指したいと思っております！絶対に良い！と言わせてみせるので！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いかずち∀ | 作成日時：2019年9月10日 19時
