王 子だからな！ ページ17
Aは思う
目が覚めれば、
寝る前に確かにあったモノがなかった。
ならすぐ側にあればいいものの、
探しても捜しても
ソレはみつからない
朝から、無駄な労力をつかったことへの『憤り』か
それとも『喪失感』からくる『寂しさ』なのか
そのモノに対しての『好意』か
候補はでるものの、Aはハッキリ分からない。
ソレらが『嫌』で気分が悪かった
ソレだけで気分が悪くなってしまうのも
自分が下になったような感じがして嫌だった
そんなままで、迎えたのは食事の時間
だだっ広い部屋で1人で食べさせられている
この状況も嫌だった
前は広くはない分、比較的に側に誰かがいた
ふっと、そんなことを考えた
なぜか前よりもにこやかに接せられるのも、
5歳の胃袋に対して沢山ある豪華な食事が並べられる
待遇が良すぎるのも、
その食事が前は捨てられていたのも、
ソレが親の
クソ野郎のせいだと言うのも、
ソレが父親だということも。
嫌だった
考えれば考えるほど嫌が増えていく
こうも嫌が溜まっていくのは、
こんなことになってるのは
全部あのクソ親父のせいだ
と
考えていたら
理由が分かってしまった。
なんだか登っていた気持ちはなくなって
沈んで
繋いでいる手に力を込めた
あ、そういえば
『…鬱、手伝ってくれたのは助かったが
貴様、恥ずかしくないのか？』
手繋いだままだが、
いい歳して恥ずかしくないか？
私はまだいける歳だゾ
｢…いえ？恥ずかしくはありませんよ｣
あ、そう
なら、
『…。』
もう少しだけ手を繋いで歩こうか
チラっと鬱の方を見てみれば、相変わらずニコニコと掴めなかった。
『…鬱、今日は仕事は与えられないのか？』
｢あ〜…そうですね…ここ数日はまたないかと｣
またないのか
一国の王の仕事がないとは何事だ…？
いや、大臣が死んだから
手続きやらで忙しいんだろうなぁ
私は何も知らない。
そう思われているのも無理はない
『…じゃあ良い』
鬱の手を強くコチラに引く
仕事を渡すことが出来ないのなら
『…私から取りに行く』
それだけだ
｢…！？｣
『…ほら行くゾ！鬱！運べ！』
善は急げ！
仕事がなくなる！！！
｢え？えぇ！？
は、運べってえ？！運びますけど！｣
『はっは！』
騒がしい方の鬱だ！
鬱の身体に乗ろうと引っ張る
『そうよな！その手続きとやらに行こう！
書類とかのある場所に！今すぐ！』
鬱はAを姫抱っこで抱え、言われた通りの場所へ全力疾走するのだ
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グラ - 折角出会えたのになぜ…更新を願う今日この頃 (3月26日 1時) (
レス) @page32 id: 35655b53f5 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の子(プロフ) - まじでずっと更新待ってました。ありがとうございます。この作品大好きです (6月21日 0時) (レス) id: 6d1c390153 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - ミミネコさん» コメントありがとうございます！少年少女とd！の皆様がきっと性癖なんだなって最近気づきました(笑)これからも絶対に好きになる文章を書くので楽しみにしててください！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！めちゃくちゃ励みになります！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - すこさん» コメントありがとうございます！文章よ！降ってこい！と祈りながら完結目指したいと思っております！絶対に良い！と言わせてみせるので！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いかずち∀ | 作成日時：2019年9月10日 19時
