humain ページ21
パッと手に取った物を読んだ
子供でも分かる
矛盾だらけの無茶苦茶なもの
1枚ぐらいはある
なんて考え。次のものを手にする。
Aの考えは見事に打ち砕かれた
そんな書類しかない紙束の山
遂に我慢出来なくて、
募った憤りをAは吐き出した。
『…はぁ。はぁ。』
頭の方に血が上る感覚、
意識出来ないほどゆっくり、何を考えているか理解できなくなっていく
体の中の酸素は足らなくて、吸って吐き出してを繰り返していた
徐々に、落ち着き下がっていく
『感情』『呼吸』『体温』
『考え』
昇っていたものを
ソレらを吐き出してしまった。
気づいた時には、目の前には綺麗な紅い瞳を見開いて固まるトントンの顔があった。
｢…。｣
なんだ、そんな風にコチラをみて
皆してどうして、そんな目で私をみるのだ。
『…。』
分からない。
『ごめん…。』
そんな顔をされていたくなくって謝った
『降りる…』
｢は、はい…｣
トントンは自身の膝から私を床に降ろしてくれた
『戻る。』
もう、ここには居たくなくて、
まだ酸素が足りなくてフラつく体を、
扉の方へと歩みを進めた
｢｢…｣｣
｢A国王陛下お連れさせていただきます｣
差し伸べられた手を強く握る
いつものように、掴もうと思えば抜けていくような
鬱の言葉に、胸につっかえていたものが取れた気がした
扉が閉まる音を聞いた。
『…うぅ』
鬱は何も言わず私を抱えた。
そして走りだす
きっと今の部屋だろう
『う"ぅぅ…』
何か分からない恐怖に駆られて、
鬱に運ばれながら
目頭から暑い水を流した。
分からない。
どうしてなのだろうか。
読んできた本の登場人物を参考にしようものの
どれも候補は上がらなかった。
なぁ、鬱。
『…ありがとぅ"』
分からないんだよ。
…ソレでも最初からそうであってくれて
鬱の方を見たが、前しか向いておらず
やっぱり分からないがソレに、安心した
ー
｢…お茶をどうぞA国王陛下｣
『…ん』
小さなテーブルの上に、紅茶が入れられたカップが置かれた。Aはソレを手にし、口にふくむ。
｢…ソレでは私はコレで｣
テーブルの横に膝を着いていたエーミールは、
その場を立ち去ろうとした。
｢ん？もう帰るん？｣
｢えぇ、まぁ…その…｣
エーミールに声をかけたのは、白っぽい水色の髪を盛大にハネさせた厚底のメガネの青年だった。
エーミールは歯切れが悪そうに、Aの方へと視線を向けた
｢お邪魔かなっと｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1342人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
グラ - 折角出会えたのになぜ…更新を願う今日この頃 (3月26日 1時) (
レス) @page32 id: 35655b53f5 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の子(プロフ) - まじでずっと更新待ってました。ありがとうございます。この作品大好きです (6月21日 0時) (レス) id: 6d1c390153 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - ミミネコさん» コメントありがとうございます！少年少女とd！の皆様がきっと性癖なんだなって最近気づきました(笑)これからも絶対に好きになる文章を書くので楽しみにしててください！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！めちゃくちゃ励みになります！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
いかずち∀(プロフ) - すこさん» コメントありがとうございます！文章よ！降ってこい！と祈りながら完結目指したいと思っております！絶対に良い！と言わせてみせるので！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年9月12日 1時) (レス) id: f8745662d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いかずち∀ | 作成日時：2019年9月10日 19時
