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「ねぇ、あれなに!?」
「え!やばくない?」
「なんか黒いのが…」
「あれ、「門-ゲート-」じゃない!?」
一瞬の出来事だった。
いつの間にか現れたゲートの存在に生徒の誰かが気づき、それが何かわかった生徒によって不安は一気に広がった。
体育教師がご自慢の大声を張って指示を出しても、何とか聞き取れる、でもところどころ聞こえない、くらいにざわついている。
まずい。
これだけ人数でパニックが起きていると、指示が通らないし(実際通ってない)、それぞれの判断力とか諸々が鈍る…。
何とかして納めないと…。
烏丸「トリガーオン!」
とりまるがトリガーを起動した。
トリオン体になったとりまるが本部に報告を入れる。
烏丸「こちら玉狛第一の烏丸。
三門市立第一高校にイレギュラーゲート確認。
現時点ではトリオン兵は視認できません。
出てき次第、各個対処に当たります。」
忍田「こちら本部、忍田だ。烏丸くん、報告ありがとう。こちらのレーダーでもゲート発生の確認をした。
第一高校にいる現A級B級隊員に告ぐ。君たちは対処に当たってくれ。
C級の隊員は一般生徒や教員たちの避難誘導を指示する。
以上。」
烏丸「烏丸了解。」
それだけ言うと、とりまるはこちらを見て言った。
烏丸「このまま生徒たちと一緒に逃げろ。
避難場所は先生が知ってる。」
「でも、」
烏丸「大丈夫だから。」
とりまるの強さは知ってる。
けど、けど…!
今日、というか今のネイバーフットの周期的にここの近くにいる星は…
「今から来るの、私の故郷のところかも、しれない…。」
烏丸「!?」
さすがに驚きを隠せていないとりまる。
私だってまさかこっちに接触してくるとは思っていなかった。
私は、まだ…
烏丸「…。林道支部長に指示を仰ぐ。ちょっと待ってろ。」
そう言って通信機のダイヤルを支部に合わせる。
烏丸「こちら烏丸。玉狛支部すか?」
林道「おーう、俺だ、林道だ。どした?
指示は本部が出してくれたろ」
緊張感の籠った小声で通信を入れるとりまるとは裏腹になんとも呑気な返事がかえってくる。
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作者名:四希 | 作成日時:2023年8月27日 21時