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烏丸side
佐鳥「とりまる〜!教科書忘れた!!数1持ってない?!」
別役「とりまる〜!特に用はないけど、佐鳥に着いてきた!」
朝のSHRがおわってそうそう、俺の机の前に現れた佐鳥と太一。
その騒々しさに、かなり注目が集まっている。
烏丸「もう少し静かにしてくれ。あと、数1は持ってない。うちのクラスの予定黒板見ろ。」
佐鳥「え、とりまるお前、教科書全部持って帰る派?偉いね」
烏丸「佐鳥はなんで全部置いていく派なのに家に置いてきたんだ?」
別役「前回、教科書ないと出来ない宿題出されちゃって、それで持った帰ったの!」
佐鳥「そうなんだよね。佐鳥、珍しく頑張ったんだど、その宿題ごと忘れてきた!」
烏丸「いや、胸張って言えることじゃないだろ。たしか、F組、数1あるって言ってたぞ。小荒井辺りに聞いてみたらどうだ?」
佐鳥「お!まじ?でかしたとりまる〜!佐鳥のピンチは救われた!行ってく…あれ?あんな子いたっけ?」
よろこんでいたのもつかの間、話題は次から次へと変わっていく。
やれやれ…、と佐鳥の目線の先に俺も目を向ける。
そこには「とりまる…」と、もはや泣いてるのでは?という状態のAが扉から覗いていた。
2人に一言断りを入れて、急いで彼女の元へむかう。
烏丸「どうした、クラスは…」
「気持ち悪い。」
そう言いきったAのはきっと、このクラスからの視線も気持ち悪く思えているのだろう。
誰か、安心出来るやつが近くに居れば…
烏丸「そうか…。お前のクラスに、誰か安心出来そうなやつはいたか?」
「天羽くんって人。私に対してなんの感情も向けてこなかった。」
烏丸「あー、天羽か」
「でも、あんまり好きくない。みんなとは違うけど、あれは不思議すぎて怖かった。今朝の話の、、あの、たちかわさん?みたいな感じのひとだった。」
烏丸「ま、悪いやつじゃない。お前とも仲良くなれるはずだ。」
「…わかった。」
あいつは興味無い事は本当に興味を示さないからな。でも、Aは多分あいつのお眼鏡にも叶うはずだ。
だからこそ、「不思議すぎて怖かった」んだろう。
佐鳥「あれ?とりまる、その子この前入隊した子?」
別役「おー!かわいい!」
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とりまる先輩side、もうちょっと続きます
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作者名:四希 | 作成日時:2022年1月5日 23時