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ものの数分で帰ってきたしおりさんの腕の中にはたくさんのへあめいく用具が収まっていた。
宇佐美「ヘアアイロンとかでやっちゃえば1発でなおるよ!」
「ほんとですか…?」
宇佐美「もちろん!ご飯を食べてる間にやっちゃうからね。まかせなさい!」
そして、私もヒュースもご飯を食べ終わり、食器を洗う音がひびき始める頃、しおりさんは根を上げた。
宇佐美「ぜんっぜんなおんないんだけど!?
どうなってるのこの寝癖!!」
こんなことある…?とブツブツ言いながら格闘し続けてくれている。目の前に置かれた鏡を見ると、確かにまだびよんと跳ねてはいるが、しおりさんが手を加える前よりは格段に良くなった。
「あの、ありがとうございました、しおりさん。そろそろとりまるも来ると思いますし、今日はこれで行きます。」
宇佐美「え、それで行くの?」
「?ダメですか?」
宇佐美「い、いやぁ…いいんじゃないかな。」
「では、行ってきますね。」
宇佐美「うん。私も準備したら行くね。」
「ヒュース!留守番頼んだよ!」
ヒュース「分かっている。」
いってきます!
玄関を出る前にもう一度そう言い、外でとりまるが来るのを待つ。しおりさんにはああいったけど、私もそれなりにこの寝癖はやばいと思ってる。今も尚、だ。
あぁ…もうちょっとでなおりそう…
その時、とりまるが来た。
もうこれは笑ってごまかす作戦しかないな。
「あ、おはよう!とりまる」
烏丸「おはよう。寝癖、なおらなかったのか?」
おはようの次がそれか、とりまる。
「もー、女の子が気にしてることはズバって言っちゃダメなんだよ!」
こんなにでりかしいがないとりまるがモテるのは解せない。
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作者名:四希 | 作成日時:2022年1月5日 23時