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烏丸side
「ぇ?」
そう言って急に止まったあいつは、今来た道を振り返った。そこに見えるのは、さっきまで一緒にいた出水先輩と米屋先輩の豆粒程度の影だけだった。
どちらかに何かしらの感情を向けられたか?
烏丸「どうした?」
そうきいてから、少し間があった。
「なんでも、、ない。」
なんでもないというこいつの顔はゆでダコのようにすごく赤い。目も泳いでいて、なんでもなくないことは一目瞭然だった。
支部へ帰る道途中、2、3回同じことを聞いてみたが、彼女はなんでもないの一点張り。しつこすぎるのも良くないか、と思い、聞くのは途中でやめた。
「ただいま帰りました〜!」
烏丸「ただいま」
宇佐美「あ、おかえりなさい〜。カレー、もうできてるよ」
小南「遅かったじゃない!なくなるところだったわよ?」
玉狛支部の扉をくぐると、宇佐美先輩と小南先輩そう言って出迎えてくれた。
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以下出水side
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ…
深いため息を着く。
いやいやいや、だってあの公式イケメンの!
あの!
京介に好きな人やつがいるなんて思わないじゃん???しかも被るとか!!!うわぁ、絶対あの子も京介に落とされるじゃん、俺に勝ち目なんてあるわけね〜…
でも、、
今日あったばっかだけど、あの子の笑顔が脳内でフラッシュバックする。
好きだなぁ…
自覚してしまったからには自分を騙せるものじゃない。好きってこんな感じなんか。うわ、好きっての止まんねぇ…
米屋「どうかしたか?」
出水「…なんでもねぇ」
米屋「ふーん、ま、いいや。お前これから暇だろ?模擬戦しねぇ?」
それどころじゃないっつーの!…あー、でもなんかむしゃくしゃしてきた!!
出水「やってやろうじゃん。蜂の巣にしてやんよ」
米屋「お!乗り気じゃん?」
出水「後で泣くなよ!」
米屋「こっちのセリフ!」
俺たちはほぼ同時にブースへと走り出した
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作者名:四希 | 作成日時:2022年1月5日 23時