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「はあっ、はっ、はっ、、」
どのくらい走っただろうか。
すれ違う人からの感情が痛くて、それでも走るのをやめるのなんて出来なくて、走り続けた。
そうしていつの間にか、もう自分では教室に帰ることが出来ないくらいのところまで来てしまった。
「どうしよう…」
そんなことを呟いてみたけど、あの頃のように助けてくれるものは何も無い。私はその場にうずくまった。
幸い、この場所は誰もいなく、静かで安心できる。クールダウンするのにいい場所だ。
今後の避難場所としても使えそうだ。
「すぅ…はぁ…」
深く息を吸って吐く。
未だに残るちくちく。体を容赦なく突き刺してくる。
ふよんふよんってちょんちょんしてきてるのはとりまるかな。
心配かけちゃったかな。
「ごめん、ごめんね。、」
とりまるに届くはずはないのに、独り言のように謝る。ごめんなさい。
それにしても、あの人は何者なんだろうか。とりまると知り合いっぽい、「いずみこうへい」、さん、。
2年生って言ってたから、私より1つ歳上なのかな。
ううん、歳なんてどうでもいい。
問題は私に向けてきた、寒気がするようなあのヌルッていう感情。うまく表現出来ないけど、少なくともあの人は私を「戦う対象」として見てた。
思い出しただけで動悸と寒気、吐き気がしてくる。
あ、やばい。なみだ、こぼれる、
烏丸「いた！」
「とり、まる？」
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作者名：四希 | 作成日時：2022年1月5日 23時
