【合作】刀剣乱舞◆幼女審神者と初期刀が参る◆【ブラック本丸】 (ページ46)

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過去【黒狐】ページ46

皆の輪の中で、笑いながら話をする主様。
心の底から笑えるようになった主様。

ありがとう。そう言った主様は、もう、本物の主だ。
これからだって、今まで通り、他の刀剣男士にも認められていくだろう。

「これは主様のお力です。私は何も。」

「ううん、くろぎつねのおかげだよ。ありがとう。......よし。ほかのこたちも、なおさなきゃ」

「承知しました。...次はどの部屋からまわりますか？」

私が主様の横へ行く。
すると、加州と大和守が、少しだけ顔を暗くして、

「..助けて欲しい人がいる。」

そう、小さく呟いた。
...ったく、早くいえば良かったものを。

「..だあれ？」

「和泉守兼定と堀川国広っていう、土方歳三が愛用していた刀なんだけど」

大和守が歩きながら説明をする。
同じ新撰組なら部屋は同じだろうか。

「部屋は僕らと別々なんだ。二人は特に気に入られてたみたいだから」

大和守が辛そうに口を開いた。

''気に入られてた''
それは、前の主にだろう。

何をされていたのだろうか。
暴力？夜伽？
気に入られてたといっても、待遇が良くなる訳では無い。

「はやく、いこう」

主様と私はみんなで部屋へと向かった。

.

「____三日月よ。何故動かない。」

小狐丸が問う。
三日月は茶を飲みながらそっと微笑んだ。

「信用できぬか？」

「無論。叩き潰すのみ。」

「そうか....時雨とやらは、純粋にここを再建しようと試みている。あやつは信じてやっても良いのでは。」

そう言い、横目で小狐丸を見る。
.....とても苦しそうに、顔を歪ませて

「三日月がそういうのであれば」

小狐丸と黒狐は、対の刀として作られた。
しかしそれは、夫婦刀とは全く別のもの。

そのため小狐丸は黒狐を憎んでいる。
理由はわからない。....しかしそれは本人も分からぬという。

本能的に黒狐を拒絶し、

''怨み''

ただそれだけが彼の中を蝕んでいく。

「.....過去に囚われているのは、どちらの方か」

はっは、と大きく笑い、俺はその場をあとにした。