【合作】刀剣乱舞◆幼女審神者と初期刀が参る◆【ブラック本丸】 (ページ38)

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温もり【黒狐】ページ38

桜吹雪とともに、歌仙兼定が現れた。
燭台切同様、驚いている様子。

「つぎ、おおくりから...」

辛そうに主様が呟いた。
少しずつ、感じる力が、小さくなっていく。
___あぁ、もう、無理なのでは。

「...ん」

主様が大倶利伽羅へと力を注ぐ。
これも、成功。
桜吹雪とともに大倶利伽羅が現れた。

驚いた顔で、燭台切と、同じ折れたはずの歌仙を見つめている。

「から、ちゃん」

「大倶利伽羅！」

二人は、とても嬉しそうだった。
それを見て私は、少し羨ましいと思ってしまった。

こうやって、待っていてくれる人がいる。
それが、羨ましい。

私は消えるべき刀。
存在すら認められない刀なのだ。
そんなのを、あやつらが許してくれるはずもない。
待っているどころか、殺しにかかってくるだろう。

「...くろぎつね、？」

主様が私の顔を見つめる。
心の中を見透かされているように感じて、少し、焦った。

「..ｯなんでもありません。お身体のほうは大丈夫でしょうか？」

「おもったより、つかれなかった」

主様がそういうと、周りの刀剣男士が心底驚いたようで、

「それ本当に言ってる！？大丈夫なの！？」

加州なんか叫んでいる。
...それだけ、我が主が認められているのだと思うと、自分のことのように嬉しくなった。

あぁ、もう少し良い生まれ方をすれば、私もあの中に溶け込めたのだろう。
周りに、認められていたのかもしれない。

....呪いの刀。
それはずっと、私に張り付いたままだ。
本当に、うんざりする。