【合作】刀剣乱舞◆幼女審神者と初期刀が参る◆【ブラック本丸】 (ページ32)

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過去【大和守安定】ページ32

居なくなった清光を探しに部屋を出た。
キョロキョロと首をまわしていると、複数の人と楽しそうに話す、清光の姿が。

_____あんな顔、久しぶりに見た。

そう思いながら近づく。
そこには、見知らぬ人間が。

「...きよ、みつ...？なんで、お前...」

なんで、人間と一緒にいる？
なんで、そんなに楽しそうにするの？
また裏切られるだけなのに。人間は信じたらダメなのに。

「！安定...」

清光が僕に気づいて振り返る。
傷がなくなっていて、とても綺麗だった。

「...怪我、治ったんだ...」

そう言って、ゆっくりと近づく。

「そう、主が治してくれたの、安定も、治してもらいなよ！」

とても嬉しそうに清光は笑う。
あの時と同じように.....裏切られる前と、同じように....ｯ

「...また、騙されるの？愛してあげるとでも、言われた？」

これは、清光を助けるためなんだ。
また人間に騙されて、絶望するお前を見たくない。
僕が....僕が守らなくちゃいけない。

「違う！主は騙してなんかない！」

清光が必死に人間を庇う。
なんで...？なんで信じるの...？

なんで....なんでなんでなんでなんで....ｯ！！！

「いつも、いつも！そうやって利用されてたじゃん！」

清光を怒鳴る。
妙に、それははっきりと聞こえた。

「...今回は、違う！主は分からないなりに考えて俺を愛してくれるって言ってくれた！」

「...ｯ」

今回は...？

前にも、そう言ってたよ？清光。
...ねぇ。いつになったら目を覚ましてくれるの。

「清光...お前のためだから...ｯ」

僕はそうぽつりと呟いて、刀を両手に清光へと振り下ろす。

「！だめっ...」

隣にいた人間が目を瞑る。
...後でこいつは始末しなきゃ。

そう考えて、動きが鈍った時。
そこを、見抜かれた。

ｶｷﾝｯ

と、刀と刀が当たった音がした。

「...くろ、ぎつね..？」

人間が小さく呟く。
黒狐..？

「大和守安定殿。お初にお目にかかります。黒狐でございます。どうぞお見知り置きを。」

僕の刀を止めたこいつは、にっこりと微笑みながら、丁寧に挨拶をしてきた。

「...喧嘩、売ってる？」

「まさか、滅相もございません」

貼り付けたようなその笑みに、僕は腹が立った。
清光でも、人間でもなく....先にこいつを殺らねば。そう思った僕は、こいつと戦うことにした。