【進撃の巨人】自由を目指して (ページ34)

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安心ページ34

Aside

LV「女なのに人形とか持ってないんだな」

『持ってはいました
でも、巨人が来たあの日に置いて行ってしまい…』

LV「そうか」

私にも気に入ってた人形は一つや二つあった

でもあの時家に取りに行くという概念は無かった

人形よりもお姉ちゃんで頭が一杯だった

LV「そういえば、お前の父は元憲兵団だったな」

『はい、そうですが…』

LV「聞いた話によると憲兵団の中でもかなりの支持と
評価があった兵士らしいが、なぜ辞めたのか気になるな」

『私が聞いた話は一般的でごく普通でした』

LV「普通か」

『母に一目惚れをし、結婚を前提に付き合う事を
選んだそうです』

LV「ほぉ、めでたい話だがお前の顔は随分と険しいな」

『…母の顔を写真でしか見た事無くて母をよく知らないんです』

LV「母は出てってのか」

『いえ、亡くなりました』

LV「そうか」

兵長は私の元にまた歩いて来てはそっと手を伸ばされた

『…へ？』

LV「泣いてるぞ」

『私…』

兵長は目下を優しく涙を拭ってくれた

LV「無理すんな」

壊れかけの物を見てるような目で兵長は見つめてくる

『…大丈夫です
無理はしてませんから』

私は一歩離れ涙を袖で強く拭った

LV「少し寝てろ。俺が見とく」

『だ、大丈夫ですから！』

LV「これは命令だ。寝てろ」

『え～…え！？』

気付けば兵長にお姫様抱っこをされていた

『お、降ろしてください！』

LV「すぐに降ろすからじっとしてろ」

兵長の横顔凄く綺麗…髪もサラサラだなぁ…

そんな事を思ってるうちにベッドに降ろされた

LV「どうした、急に大人しくなったな」

『い、いえ、暴れて床に落とされても困るので…』

LV「そうだな、落とすかもしれねぇな」

あ、また笑ってくれた

凄く微かにだけど。

『で、では、おやすみなさい…』

LV「あぁ」

私は兵長に見守られながら眠りについた