荒涼 ページ20
Aside
どれくらい屋根の上を走ったのだろうか
気づけばサシャ達の班の元にいた
疲れちゃったのか…はたまた絶望しているのか
私の体はもう立っている体力が無くなり、その場に
座り込んだ
MB「死を覚悟してなかったわけじゃないけど…
一体何の為に死ぬんだ」
確かにそうだ…私とアルミンだけが生き残り…
エレン達を無駄死にさせたと言っても否定出来ない
私は…あの時から人を守れない…無力な奴だ
MB「ミカサ！お前後衛部隊だろ！」
MA「A、アルミン、怪我は無い？大丈夫なの？」
私の左手は何故かミカサの袖を掴んでた
『…ごめん』
MA「え？」
『ごめんミカサ…ごめん…ごめん』泣
MA「何を謝っているの」
『トーマス・ワグナー、ナック・ティアス、
ミリウス・ゼルムスキー、ミーナ・カロライナ、
エレン・イェーガー。以上5名は自分の使命を全うし、壮絶な前進を遂げました』
私は涙を堪えながら5名の名前を口にした
『及び、班長であった私が…適切な判断が出来ず
死人を最小限に抑えることが出来なかった
全て、私の責任です…』
AA「僕は…何も出来なかった…！」
MA「2人共落ち着いて、今は感傷的になっている場合じゃない。さあ立って」
ミカサは泣いていなかった
怒ってもなかった
絶望してもいなかった
でも…今のミカサの目には輝きも無かった
MA「マルコ、本部に群がる巨人を排除すればガスの補給が出来る…違わない？」
MB「そうだけど…いくらお前一人でも…」
MA「出来る！
私とAは強い、凄く強い！ので、あそこの巨人共を蹴散らすことも出来る」
MA「だが今のAには巨人には勝てない
腕の立たない兵士と指をくわえて見てろ」
ミカサ…言ってくれるねぇ
『ミカサ、私も行く
あんな言い方されて黙って見てられない』
MA「…行こう」
私とミカサは本部に群がる巨人の元に飛んだ
JK「ミカサとAに続け！」叫
…皆来てる
ミカサの演説が効いたのかな
ミカサは無駄な所を切り落とす事無く、項だけを狙っている
私も一体一体に時間を使ってられない
項だけを、的確に！
ミカサの行動を見ながらワイヤーが絡まらないよう移動しようと思ってたけど…
『…ミカサ！ガスを蒸かしすぎだ！』叫
MA「…」
聞こえてない…
でもあのままじゃいくらミカサでも機動力が無きゃ巨人に食べられる…
ミカサが2体の巨人の項を切り終えたすぐ後に…
ﾌﾟｼｭｯ
ミカサが屋根の上に落ちた！
かなり地上から高さはあったから…屋根に強く身体を打ってしまったのは間違い無い
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作者名：ココアシュガー | 作成日時：2020年11月16日 22時
