近藤さんには色々と凄い妹がいたそうです。

14.早起きは三文の徳 ページ15

沖田サイド



目が覚めると昨日とは違う景色
布団で寝た覚えもないのにいつの間にか全員が同じ部屋で布団にくるまって寝ていた
見渡してみるとここに居ないのはニコチン野郎と新人

多分この2人が運んでくれたのだろう
土方に世話になったと思うと胸糞悪ｨが。



沖「…頭いてぇや」


ちと飲み過ぎたかと思ったが久々の酒だったからまぁ良しとしよう

まだ皆起きていなく時計を見るとまだ５時を回ったばかり
普段ならまだまだ寝ている俺が一番に目を覚ましちまったらしい

二度寝をするのもいいが何故か布団から出て顔を洗いに行こうとする俺
廊下に出ると何か美味しそうな匂いがした



沖「誰か居るのかｨ？」


食堂を覗くと新人、Aの姿があった


貴「あ！総悟くんおはよう！二日酔いとか大丈夫？お水と薬がそこにあるから辛かったら飲んでね！」


あぁ。と薬を貰い席に着く
美味しそうな匂いの正体はAが朝ごはんを作ってくれているからだった
テーブルには色とりどりのおかずが並んでいる

どれもこれも美味しそうで、つい手が出てしまった


沖「……うめぇや(ﾎﾞｿｯ」


口に含んだのは出来たばかりの卵焼き
どっかのゴリラとは違って黄色くてふわふわで温かくて甘味が口の中をふわっと包み込んだ


貴「あ！摘み食いしたな！あんまり食べんなよー！……ね、美味しいかな？」


怒ったような感じで注意された後不安そうな顔で味の感想を聞かれた
ここは素直に美味かったと伝えるべきか意地悪をして不味かったと言うべきか
咄嗟に出た言葉は


沖「まぁまぁの出来でｨ」


何故かこれが精一杯だった
するとAは、フフッと笑い


貴「ありがとうw次はもっと上手く作るよ！」


と笑顔で厨房に戻っていった

その笑顔に少しドキドキしたのは何故だろうか
アイツが女なら上出来なのなぁ。
と思いながらもう一つ卵焼きを口に運んだ

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