【REBORN】雪の灯火part5 (ページ6)

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165話ページ6

憑依弾が禁断とされたため、エストラーネオファミリーは人でなしのレッテルを貼られ、他マフィアからひどい迫害を受けたという

外に出れば銃を向けられ、あっけなく殺されてしまう酷な日々

それがファミリーの大人たちが推し進めていた特殊兵器開発の実験に拍車をかけた

ファミリーの子供たちは人体実験に利用され、次々と命を落としていった

どこへ行こうとどう足掻こうと、生き延びる道などなかった

しかしその状況を

彼が

六道骸くんが

たった一人で現状を破壊した

大人しくて目立つタイプではなく、声もその時初めて耳にしたという

【一緒に来ますか？】

その時初めて、彼らに居場所ができたのだ

～・～・～

「それを…おめーらに壊されてたまっかよ！！」

「………」

彼らの壮絶な過去

そして、悲しい現実

それを目の当たりにし、手が震える

少しの沈黙の後綱吉くんは静かに真剣に口を開いた

「でも…オレだって…仲間が傷つくのを黙って見てられない…だって……

そこがオレの居場所だから」

「ぐっ」

「……」

彼が拳を振るったのは仲間を、大切な人たちを守るため

彼の想いが痛いほど伝わってくる

視線を少しあげれば、入り口に人影が見えた

『あ！』

「医療班がついたな」

しかしそれは間違いだった

勢いよく飛んできたのは何故か鎖だった

「な！！？」

『これは！？』

倒れている城島くん、柿本くん、そして六道くんの首が拘束される

入り口から姿を現したのは

霧に紛れた黒尽くめの装束を見に纏った全身が包帯で覆われた人たちだった

「早ぇおだましだな」

(っ、？)

その姿を捉えた時、何故か頭が急に痛くなり始めた

「い…いったい誰！？」

「"復讐者"」

頭痛は更に酷くなる

「マフィア界の掟の番人で法で裁けない奴らを裁くんだ」

耳鳴りも高く響く霞む視界の先で彼らが連れて行かれてしまうのが見えた

「ちょっ…何してるんですか！？」

「やめとけツナ」

「！？」

霧に紛れて消える直前、

『っ』

1人と目が合った

そのまま復讐者は消えていく

しかし私は

『うっ…』

「Aさん！？」

「！」

割れそうな頭の痛みに耐えきれず膝をついてしまった

「おい！A！しっかりしろ」

『わた…し、』

「Aさん！」

遠のく意識の中、おじさまと綱吉くんの声が木霊する

そして知らない映像が私の脳裏に浮かぶ

それは先ほど自分で見たものと似た光景

『あの…かた、たちを…』

知っている