【REBORN】雪の灯火part5 (ページ16)

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174話ページ16

私の腕が完治したのは眠っていた頃も含めて約1ヶ月後だった

腕が使えないと言うのは存外不便で1人で生活できるようになるまでしばらくかかってしまった

今はホテルで1人、パソコンに向き合っている

なぜそんなことをしているかというと＿

～＊～＊～

『マレ・ディアボラ襲撃占領事件、ですか？』

「ああ」

私がまだ入院していた頃

イタリアで何が起きたのかをリボーンおじさまが調べ、伝えてくださった

「人工島マレ・ディアボラでボンゴレの同盟ファミリーが謎の武装集団に襲われたっていう事件だ」

腕を組み窓辺に腰掛けたおじさまは慎重に語る

「それにどうやらヴァリアーが関わっていたらしい」

『っ！？』

ヴァリアー、ボンゴレの独立暗殺部隊

少数精鋭ながらも高いミッションの成功率を誇る

私の恋人、ベルもその1人だ

『なぜ、ヴァリアーの皆さまがその事件に関わっておられるのですか…？』

力があまり出ない手をきゅっと握る

ボッサリーノの影がおじさまに顔にかかる

「人工島の管理者がヴァリアーの一員でな。だから関係があったんだと思うぞ」

『そう、ですか…』

～＊～＊～

詳しいことはまだわからないとおじさまには謝らせてしまった

これ以上、おじさまに負担を掛けるわけにはいかない

そう思い自分で調査することにしたのだ

と言ってもこれといった収穫はあまりなかった

それもそのはず、マフィアという裏社会のことを表沙汰にするのはご法度

出てくる情報はマレ・ディアボラで事件があったというものばかり

あとはボンゴレの同盟ファミリーが渾身パーティーを催していたということぐらいだった

(やはり…おじさまからの情報を待つ方が賢明なのでしょうか…)

諦めて最後のページをクリックした時

『…？これは、』

それはパーティーの参加者が撮影したであろう1枚の画像だった

人が重なり、あまり見えないがじっと目を凝らしてみる

(黒い隊服…これはヴァリアーの隊服、でしょうか？)

そこには私がヴァリアー城を訪れた際にはいなかった人物が2人写っていた

1人は眼鏡をかけた色素の薄い髪の男性

その男性の傍らには何やら大きなロボットが佇んでいる

そちらに対抗するように立っているのは黒髪に赤い瞳の男性
顔には痛々しいあざが広がっている

黒髪の男性は写真越しでもわかるほどの強者のオーラを放っていた

間違いない、この方が

『この方が、ヴァリアーの…ボス…』

私の直感が無意識に口を動かした