【REBORN】雪の灯火part2 (ページ8)

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47話ページ8

稽古場に自分の息遣いと薙刀が空を切る音だけが木霊する

冬が近づき寒いはずの室内で頬を滴る汗を拭う

スクさんと約束した通り、あれから毎日薙刀の稽古をしているのだ

久しぶりに薙刀に触ったというのに体は覚えていたようで、振りも自然な動きだった

『ふぅ……』

上がった息を抑えるように一つ息を吐く

昔から体力がなく、フルの試合をやるのがやっとだった

今日はこの辺にしようと薙刀を袋にしまい、稽古場を出る

外の空気は冷たく、火照った体を冷ましていく

(そういえば、もうすぐベルの誕生日ですね)

初めてお付き合いし始めた好きな人の誕生日

何を贈ろう

プレゼントを選ぶのも楽しみだ

～・～・～

後日、街へと繰り出し私は街を染める装飾に目を見張っていた

(すっかり忘れていました…クリスマスも近いんでしたね)

クリスマスツリーにイルミネーション、イエスの誕生を表した飾り付け

どのお店もクリスマスカラーに彩られている

(おじいさまや守護者の皆様、CEDEFの皆様にヴァリアーの皆様、お世話になった方々にクリスマスプレゼントを送りたいですね)

しかし持ってきたお小遣いで足りるか心配だ

ベルへのプレゼントを買うためのお金は絶対に足りるように持ってきたが、たくさん買うとなると少々怪しい

今日は諦めてまた後日買いにこようと決め早速プレゼント探しを始めた

数時間後＿…

『き、決まりません…』

たくさんお店を回ったが、どれも素敵すぎて決まらない

(ベルは、何を贈ったら喜んでくださるのでしょう…)

腕を組んでウンウンと唸っていると

「Aちゃん？」

『っ！』

突然背後から声をかけられた

驚いて振り向くとそこにいたのは

『ルッス姐さん！』

「元気にしてた～？Aちゃん！街で会うなんて偶然ね～！」

ぎゅーっと抱きしめられ自然と笑みが溢れる

『元気です！ルッス姐さんはなぜ街に？』

「買い出しよ～♡Aちゃんは？」

『ベルへの誕生日プレゼントを買いに来たのですが、悩んでしまっていて』

私がそう言って苦笑いするとルッス姐さんは少し悩んだ後、一つのアイディアをくださった

「それなら＿」