【REBORN】雪の灯火part2 (ページ36)

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71話ページ36

春の陽光が窓から差し込む

鏡の前で身支度をしている私の髪を煌々と照らすそれに、思わず目を細めた

『良い天気になってよかったです』

思わずニコニコと顔が綻んでしまう

それもそのはず、だって今日は＿

コンコン

「Aちゃん、準備オッケー？」

『はい、今行きます』

桜色の裾を翻し廊下に出る

「おお、ばっちしじゃん！それじゃあ行こうか」

『はい！』

今日は4月17日

おじいさまのお誕生日だ

ボンゴレ主催の誕生日パーティーが催される今日

守護者の方をはじめ、私ももちろん正装を身に纏っている

春を思わせる桜色のパーティードレスはベルが選んでくれたものだ

今回、パーティーが開催されるボンゴレの私有地の広大な庭だそうだ

それはもう広い

そしてそこに呼ばれる方々も多い

ボンゴレの関係者は全員招待されているらしい

同盟ファミリーや傘下のファミリーだけで何千人といる

おじいさまの娘である私は、そのたくさんの方々に紹介されるのだと言う

(人見知りではありませんが、緊張してしまいますね)

内心苦笑いをしていると、本日の主役であるおじいさまが会場にいらっしゃった

『おじいさま、おはようございます！そして、お誕生日おめでとうございます！』

「おはようAちゃん、ありがとう』

優しい手つきで私の頭を撫でるおじいさま

出会った頃と何も変わらない優しさに嬉しくなり、頬が緩む

「Aちゃん、今日は君のことを紹介するけれどあまり気負いせずにね。それと、何かあったらすぐに周囲にいる知り合いに助けてもらいなさい」

『はい！わかりました』

おじいさまは私を心配してくださっている

マフィアというのは私が思っているよりも恐ろしいものだと
危険な目にあって欲しくないのだと
前に話してくださったことが脳裏に浮かんだ

(おじいさまに心配はかけないように、なるべく1人になるのは避けたほうがいいですね)

もうすぐで多くの方々が会場にいらっしゃる

誕生日パーティーとはいえ、気を引き締めていこう

小さく握り拳をつくり気合を入れた