【REBORN】雪の灯火part2 (ページ4)

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43話ページ4

～・～・～

"私は神にお仕えしている身"

誰かの声が聞こえる

"誰かを守ることができるのならば"

鈴のような美しい声色

"真の強さはあなたが求めている強さではありません"

揺るぎない意志を感じる

"私は人々を優しく包み込みたいのです"

強い願いを秘めている

"あなたと私はひどく似ています"

少しだけ目を開ける

"私は愛すべき人々を守るために剣を取りました"

銀色の瞳と目があった

"あなたは何を願い、なんのために戦うのですか"

『はっ…！！はあ…はあ…』

ベッドから飛び起き、肩で息をする

『ゆ…め…？』

じんわりと滲んだ汗が頬を伝う

服が体に纏わりついて気持ちが悪い

顔に張り付いた髪を払いながら先ほどの夢を思い出す

私と瓜二つの顔をした女性
銀色の瞳にスカイブルーの髪を持つ修道女

彼女は一体誰だったのか

銀色の瞳は真っ直ぐと私を見ていた

私に語りかけていたのは間違いない

(夢の中で、なぜ私に…？)

うまく思考が働かない

ベッドから抜け出し部屋を出る

水を飲んで一度落ち着こうとキッチンへ向かう

仄かに明かりが灯る廊下を歩く

すると

「A？」

『☆△◇■○！？』

急に名前を呼ばれ、声にならない悲鳴をあげる

思わずしゃがみ、ゆっくりと後ろを振り向く

『べ、ベル…』

「何やってんだよ夜中に」

私に合わせてベルもしゃがむ

『お水を頂こうかと…ベルは任務の帰りですか？』

「そうだぜ♪今帰ってきたとこ」

『そうなんですか、おかえりなさい』

私がおかえりなさいと言うとベルは少しきょとんとした後、嬉しそうに歯を見せて笑った

「しし♪ただいま」

ベルに手を差し出され、その手を取る

「ん？なんか汗かいてんね」

私の手を引き、立たせてくれたベルが未だに少しだけ浮かんでいた汗を見てそう言う

『えっと…少しだけ変な夢を見てしまって』

「ふーん、だからちょっと不安そうな顔してんの？」

『へ！？』

思わず顔を手で押さえる

『か、顔に出てましたか！？』

「カマかけただけ♪」

『え』

不安な気持ちがベルにバレてしまった

あわあわしているとまたもベルに手を引かれる

「うーし俺の部屋行くぞ」

『え、あ、ベル！？』

拒否権はどうやらないらしい