【REBORN】雪の灯火part2 (ページ23)

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60話ページ23

セピラ様が去った翌月

7³の一角を担っている、ボンゴレリングを所有するボンゴレファミリーの男性が突然やって来ました

セピラ様に私のことを聞いたのかとも思いましたが、単なる偶然であることがわかりました

その男性は修道女である私の噂を聞き、是非共に町を守りたいというスカウトでやって来たそうです

「オレの名はジョット。クリスタさん、是非貴女の力を町の平和を守るために貸して欲しい」

私は、頷くことができませんでした

彼らは自らの生命エネルギーを炎＿死ぬ気の炎と呼ばれるものに変換させてリングに灯し、それを使い町を守るために戦っていました

私に合うリングはこの世に存在せず、私は戦うことができなかったのです

それに、日に日に雪の原石にエネルギーを吸収されている今、彼らの役には立てないだろうと考えたからです

私が頑なに首を横に振り続けるにも関わらず、ジョット様は諦めずに何度も何度もいらっしゃいました

「私に、人々を守れるだけの力があれば良いのですが…彼らのようにリングが使えれば、きっと」

彼らが持つボンゴレリングを想像し、そこに炎を灯すイメージをしました

すると

ボッ

「え？」

右手の中指に銀色の炎の輪が灯りました

これは奇跡だと思い、さらに気持ちを強く、覚悟を強く灯すイメージを膨らませました

炎は強く輝き、そして、

「あ…リングが…」

私は原石の影響を受けた体で、自身の力でボンゴレリングを作り出すことができました

なぜ出来たのかはわかりませんが、奇跡としか言いようがありませんでした

覚悟を決めた私は、翌日訪れたジョット様にボンゴレファミリーに入る決意をしたことを話し
雪の守護者として剣を取り、ファミリーを支えました

しかし、やはり雪の原石にエネルギーを吸われていたためか
…別の要因からか
ジョット様がⅠ世(プリーモ)の座から離れる前に私は命着きました

雪が語られなかったのは、

世界に1人しか存在しないという希少な存在であったために

危険な立場に曝されてしまうことを私が防ぎたかったという理由から
雪に関する資料や情報を全て抹消したために起こったことです

まさか、10代後になってまた
同じ運命を背負った
ボンゴレの意志を継ぐ方が現れるとは思ってもみませんでしたからね