【REBORN】雪の灯火part2 (ページ19)

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56話ページ19

(sideA)

＿……ま

＿…様

『んっ…』

＿A様

(私の、名前…)

聞いたことのある鈴の鳴るような声で名前を呼ばれ、ゆっくりと目を開ける

そこにいたのはヴァリアー城に泊まっていた頃、夢に出てきたあの修道女だった

「ああ、よかった！目が覚めたのですね！とは言ったものの、ここは夢の中なのですが」

目元を和らげ笑う彼女はコロコロと楽しげに笑い、私の手を取った

その手は少しひんやりとしていたが、きちんと"人"の温もりが感じられた

『あ、あの…貴女様は一体…』

戸惑いつつもしっかりと彼女の目を見て問う

彼女は銀色の目をパチクリとさせた後、少し慌てたように口を開いた

「申し訳ありません！私のことを話していませんでしたね」

空色の髪がフワリと揺れ、桃色の唇が弧を描いた

「お初にお目にかかります。私は初代雪の守護者、名をクリスタと申します。A様、貴女のことはレイピアを通じて存じております」

『クリスタ様…初代、雪の守護者…それに、レイピア』

「はい、そうです。…かなり現実感のないことですので、順を追ってご説明いたしますね。どうぞお掛けになってくださいまし」

先ほどまで熱でボーッとしていたからか、話についていくことができなかった

そんな私を気遣いすぐそばに置かれたソファに腰掛けるように促される

不思議だ
ここは夢の中のはずなのに、部屋には充実したいくつもの家具が完備されていて感触もある

クリスタ様が、今淹れてくださっている紅茶も良い匂いがする

だんだんといつものように脳が回り始めた

「どうやら落ち着かれたようですね。どうぞ、ローズヒップティーです」

『ありがとうございます、クリスタ様』

カップを持ちつつ、目の前のクリスタ様に目をやる

彼女の先ほどの発言が正しければ、何年も前に生きていたとされる初代の守護者

レイピアから私のことを知っていたということは、あの銀色のレイピアに彼女の思考のようなものが宿っている…ということになる

しかし雪の守護者というのはどういうことなのだろうか
おじいさまから聞いた話では守護者に"雪"はいなかったはず…＿

「そこまで理解することができれば十分ですね」

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みなさまお久しぶりです

作者の海波です

しばらく離れてしまっていて申し訳ありませんでした

亀よりも遅い更新ではありますが、どうか広い心でこの作品読んでくださるとありがたいです

引き続きよろしくお願い致します