【REBORN】雪の灯火part2 (ページ40)

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75話ページ40

(side スクアーロ)

『え、ええっと…ディーノお兄さまは、兄みたいな方で』

「ふーん、兄貴ならあんなにスキンシップ多いのかよ」

『あれが普通だと思ってしまって…』

「王子以外の男とあんなに距離近いとか意味わかんないんだけど」

『ごめんなさい、でも！言い訳にしかならないですけど、ベルがスキンシップ多いからそれに慣れてしまったんです！』

「そんなの俺だからいいんだよ！だって俺王子だもん」

(俺は何を見せられているんだあ)

外の柱に寄りかかり思わず空を見上げた

背後で繰り広げられる痴話喧嘩という名の惚気

ベルは嫉妬深いし、Aは鈍感というか緩すぎる
どっちもどっちだカス共

イライラしてくるがここで口を挟めばさらにめんどくせえ

どうせ俺がいることなんか忘れてるだろうからなるべく気配を殺して無視を決め込む

それにしても、跳ね馬もAと関わるようになったのか

あのじじい、何か考えているのか？

8年前、クーデターを起こした俺たちヴァリアー

その戦いでボスは、じじいに…

いや、これ以上はよそう

じじいは、騒ぎを起こした俺たちを無罪放免した

だが

それが気に入らねえ

必ずボスを取り戻し、今度こそじじいに目に物見せてやる

そのためには

未だベルと言い合いをしている白髪の少女に目を向ける

あいつが、Aが必要な気がする

今更、跳ね馬なんかに手出されてたまるかよ

絶対にこっちに繋ぎ止めてやる

ベルと恋仲になったのは好都合なんだが…

「ゔぉおおおい！！！いつまで痴話喧嘩してやるカス共おおおおお！！！」

『ち、痴話喧嘩って…！そんなことしてません！』

「うるっせえよスクアーロ！王子の邪魔すんな！」

ダラダラと平行線の言い合いしやがって

思わず口を出しちまい、ベルがナイフを投げてきやがった

「こんの我が儘王子！！くだらねえことで不貞腐れてんじゃねえぞおおお！！」

いつも通り、アジトでやっている"喧嘩"が始まった