【REBORN】雪の灯火part2 (ページ27)

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63話ページ27

翌日

1月28日の今日は私の誕生日

昨日1度降り止んだと思った雪はまた降り始めていた

風邪はすっかり治り、寝巻きから温かい服装に着替え朝食を取るために廊下を歩いていた

すると後ろから誰かが駆けてくる足音が聞こえた

「A殿！」

それは久しぶりに聞く少し高めの少年の声

『バジルくん！』

私の前で止まった彼からは冷気が感じられる

「お誕生日おめでとうございます！A殿！拙者たち、お祝いに参りました！」

『わあ！ありがとうございます！それで、拙者たちというのは…？』

見たところ彼1人しかいないようだが

私がキョロキョロと辺りを見渡すと、廊下の奥の方から歩いて来る人影が見えた

「Aちゃん！」

『家光さん！それに』

「久しぶりだなA」

『ラルさんも！』

どうやらバジルくん1人だけが突っ走って来てしまったようで、2人は少し困ったように笑っていた

～・～・～

4人でダイニングへと赴くとおじいさまとガナッシュさんがいらっしゃった

「おお、Aちゃん体調はどうだい？」

『はい！もうすっかり元気になりました！』

おじいさまに優しく抱きしめられ、私も嬉しくなり柔く抱き返す

「それはよかった。Aちゃん、改めてお誕生日おめでとう」

『ありがとうございます、おじいさま』

「さあ、みんなで朝食にしようか」

久しぶりに賑やかな食事はとても楽しく、終始笑いが絶えなかった

～・～・～

談話室に移動した私たち(おじいさまはお仕事でした)
はそこに届いている荷物に目を丸くした

リボーンおじさまからに、スクさん、マーモンさん、ルッス姐さんから
そして一段と目立っていたのはベルからの贈り物

溢れんばかりの赤い薔薇たち

スマートなスタンドに入れられたそれにメッセージカードが付いていた

"A

101本の薔薇を君に

ベルフェゴール"

『ひゃ、ひゃくいっぽん…』

こうしてみると壮観だ

唖然と鮮やかな赤を見つめていると、家光さんが横からメッセージカードを覗き込んだ

「あの王子もやるもんだなあ、しかもロマンチストときてる」

『ロマンチスト？ですか？』

私に花を贈って頂いたことだろうか

「本数だよ、薔薇のな。Aちゃんなら知ってるんじゃないか？」

『薔薇の本数でしたか』

薔薇は贈る本数によって意味が異なる

(101本の薔薇は……ッ！！)

顔がボンと暑くなる

ベルにしてやられるのはネックレスのとき以来だ

意味は

これ以上ないほど愛しています