32話 ページ37
(sideA
瞼の裏に柔らかい光を感じゆっくりと目を開ける
木の木目とそこから吊るされている白いカーテンがぼやけた視界に映る
体を起こせば、昨日案内された私の滞在することになった部屋だった
(あれ…私…昨日…っ！？)
昨日のことが一瞬にして脳裏をよぎり顔が赤くなる
(は、恥ずかしいです…！！)
1人シーツを被り目をぐるぐるさせてしまう
ベルに甘えてしまったし、それに招かれた立場で寝てしまった
そこでふと思う
(私、なぜ自分の部屋にいるのでしょう…？)
寝てしまってからの記憶はないのだ
例え自分で寝ぼけて歩いて帰ったとしてもその感覚が残っているはず
前寝ぼけた時は覚えていた
覚えていないということはその可能性はないだろう
考えられるとすれば
(ベルが、運んでくださった…とか)
…
後で確認してみようという結論に至り、そそくさとベッドから降りる
昨日の服のままだったので、とりあえずお風呂に入ることにした
今日は白いフリルシャツに深紅のジャンパードレスを身に纏う
これもクローゼットにかかっていたものなので、おそらくベルのチョイスだろう
部屋を出ようとして一瞬戸惑う
正直ベルに会うのが少し気まずい
しかし朝食の手伝いに行かなくてはならないので、勇気を振り絞って扉を開ける
廊下を覗けば、人の気配は感じない
ほっと息を吐き急いでキッチンへと駆け出した
〜・〜・〜
「おはようAちゃん♡」
『おはようございますルッス姐さん！』
キッチンに駆け込むとルッス姐さんがちょうどエプロンをつけているところだった
「あら？Aちゃん、そのままじゃお洋服が汚れちゃうわ！これ着て！」
『わあ！ルッス姐さんとお揃いですね！』
ルッス姐さんから渡されたのは、ルッス姐さんが身につけているものと同じエプロンドレスだった
「髪も縛っちゃいましょうか！」
ルッス姐さんがどこからか取り出した櫛で髪をまとめてくださる
(母も…幼い頃同じことをしてくださいました…)
《お母さん！髪結んでください！》
《ふふっいいわよ〜今日はどうしようか？》
もし、生きていたら同じことをしてくださったのだろうか
潤む瞳から雫がこぼれ落ちぬように、必死に瞬きをするので精一杯だった
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海波(プロフ) - Lemonadeさん» ご許可いただきありがとうございます！！作品の方頑張って展開していきますね！この度は本当にありがとうございました！ (2019年7月4日 0時) (
レス) id: c1dcc8993b (このIDを非表示/違反報告)
Lemonade(プロフ) - やり方が分からなくて不安でしたが無事見ていただけて良かったです！本当ですか？！是非よろしくお願いします！これからも作品を楽しみにしています！ (2019年7月3日 19時) (レス) id: 242d92c946 (このIDを非表示/違反報告)
海波(プロフ) - Lemonadeさん» わわ！！イラストありがとうございます！！めっちゃくちゃかわいいですね！？！？優しげな青い目！イメージ通りです(T ^ T)もしLemonadeさんがよろしければ、作品の方で紹介させていただいてもよろしいでしょうか？ (2019年7月3日 0時) (レス) id: c1dcc8993b (このIDを非表示/違反報告)
Lemonade(プロフ) - 主人公ちゃんが可愛くて想像で描いてみました！http://uranai.nosv.org/uploader/common/a/6/8/a6871613ed38166c9696639f2820355b.jpeg (2019年7月3日 0時) (レス) id: 8e4b5ba485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海波 | 作成日時：2019年6月21日 16時
