杖に魅いる２【ハリーポッター】 (ページ10)

今日:12 hit、昨日:10 hit、合計:142,421 hit

第10話ページ10

．

次の日。

バーノンがハリーの部屋の窓に鉄格子をつける作業をしていた。

ハリーはつまらなそうに、窓の外にあるバーノンの顔を見つめた。

『あの、すいません』

────Aだ！

ハリーは飛び上がった。窓枠と鉄格子の間から見えたのは、律儀に帽子を取ってペチュニアに話しかけるAだった。

『あの鉄格子は何のために？』

「ああ、あれは、防犯用によ。」

『防犯用ですか。あそこだけ、ねえ…』

ペチュニアは顔を赤くしたが、怒鳴るのを抑えた。

「どちらさまで？」

『私ハリーの同級生です。せっかくのバケーションなので、友達の家にでも行こうかと』

バーノンが急いでハシゴを降りた。
手には金づちを持っていて、脅しにでも使うようだった。

「いいか、あいつなら家から出てこない。出てこられないんじゃないぞ、出てこないんだ。
分かったら帰れ！」

『よく分かりました。』

Aはお得意の無表情で淡々と答えた。
しかし、ペチュニアをどけるとAは玄関から入ろうと試みた。

「何してるの！」

『出てこないなら、私が入ればいいかと思って。』

「あいにく、ハリーは誰にも会いたくないそうだ。たとえ友達でもな」

それを聞いてもAは侵入を試みた。
ペチュニアとバーノンは急いで止めた。

「な、なにしとる！」

『友達には会いたくないんでしょう？私たち親友なので』