杖に魅いる【ハリーポッター】 (ページ36)

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第36話ページ36

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クリスマス当日。

『おやすみティンバー。メリークリスマス』

カゴの中で静かに眠るティンバー。
コウモリのようだが、これでも一応魔法生物なのだ。なんと言う種類かAは知らないが。

オリバンダー「A、来なさい」

オリバンダーに呼ばれ自室から出ると、リビングのソファにプレゼントが置いてあった。

『ああ、これ、私に全部？』

オリバンダー「ああ。お客さんからだ。入学祝いの意味もあるだろう」

オリバンダーは暖炉のそばで温まっていた。
プレゼントで埋まったソファ。

Aはその中でも、一際小さい箱を手にした。

『これ、ギャリックさんからでしょう？』

図星だったのか、オリバンダーは無視した。
開けてみれば分かることだと確信したAは、リボンを解いて中を見た。

『これ、お母さんの写真…』

オリバンダー「A、君には母親が必要じゃ。
だが…代わりになる者はいない。せめて、それを大事に持っていなさい。2人からの、プレゼントじゃ」

大きくうなずくと、Aは自室へ走って戻った。
すかさず棚の引き出しから木製の枠を取り出し、その中に写真を入れた。

ロッキングチェアに座り揺れながら、大きいお腹を大切そうにさすっている。

『メリークリスマス、お母さん』