杖に魅いる【ハリーポッター】 (ページ25)

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第25話ページ25

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『…』

あれから何時間か経った。

Aは、ハーマイオニーのこもっているトイレ前に何もせず立っていた。

──── いい?レヴィオーサよ、あなたのはレヴィオサー。嫌味な奴、全く。だから友達がAしかいないんだよ。

ハーマイオニーの頭のなかで、ロンの言った言葉が何度もリピートしていた。

ハー「別に、嫌な奴だって思われても、いいわ」

『うん』

ハー「だけどね、私あの2人とはもう友達だと、思ってたのに！」

トイレにはまた、ハーマイオニーの嗚咽が響いた。
外からは雷鳴が聞こえてくる。

『でもハーマイオニー、今日はハロウィンだし楽しみましょう？私はハーマイオニーの親友を辞めるつもりないし、その、なんていうか…』

それに続く言葉を必死で探すものの、Aは言葉が見当たらずに何も言えなかった。

ハー「そうね…わたし、別に友人が貴方だけでもいいわ。だって、Aは最高にいい人よ」

泣き始めてから初めて、ハーマイオニーがトイレのドア越しに笑ったのが分かる。

すると、やっとハーマイオニーがトイレから出てきた。泣いたので目の周りは少し赤くなっている。

『よかった。』

ハー「ありがとうA」