杖に魅いる【ハリーポッター】 (ページ21)

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第21話ページ21

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ある日談話室では、もうすぐくるハロウィンにワクワクした生徒たちが楽しそうに談笑していた。

ハリー「A！」

『ああ、ハリー。どうしたの？』

ハリー「聞きたいことが…どこか行くの？」

『中庭で日にあたろうかと。でも大丈夫よ』

「じゃあそこに座ろう」とハリーが窓辺の席に誘い座った。Aは顔だけ外に向けて空を見上げた。

ハリー「左手は平気？この間の夜のことで悪くなったり…」

『してないわ』

ハリー「そっか。それで、聞きたい事っていうのはね、この杖のことなんだけど」

ハリーは自身の杖を差し出した。
視線を空からその杖へと変えると、Aはそっと手に取った。

『ヒイラギ製の杖ね。芯材は…不死鳥の尾羽』

ハリー「見ただけで分かるの？」

『分かるわ。ヒイラギでできた杖は珍しいもの。
それにハリーがこの杖を手にした時、私もその場にいたじゃない』

杖からハリーに視線を移すと、ハリーは期待を含んだ目でAを見ていた。

ハリー「なら知ってるよね〝名前を言ってはいけないあの人”のこと。」

『もちろん』

ハリー「オリバンダーさんが兄弟羽の杖って、これを見て言ってた。それって、僕と何の関係があるの？」

ハリーは真剣に問うと、Aは杖を返した。

『ダンブルドア先生に聞いて。私からは何も言えないの』