杖に魅いる【ハリーポッター】 (ページ20)

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第20話ページ20

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スネイプ「またか」

暗くなったホグワーツの廊下に立つ、1人の少女を見てスネイプはつぶやいた。

『スネイプ先生』

スネイプ「A・オリバンダー。何度言えば、貴様は大人しく自分の部屋で寝れる」

『でも夢遊病なんです。知ってるはずです、前に言いました。今日は途中で起きたみたいですけど』

裸足で足を冷たそうにするA。
しかしスネイプは気にも留めず、部屋に戻れと言い放った。

『…おやすみなさい』

大人しく戻るA。
それが見えなくなるまで、スネイプはその姿から目を離さなかった。

────クシュンっ！

廊下にくしゃみの音が響いた。Aのだ。

するとスネイプは、足速に駆け寄り呪文で出したストールを少し雑にかぶせた。

スネイプ「静かにしないと起きてしまうだろう。叱られるのは、この、我輩だ」

飾られている肖像画に目をやりながらスネイプはそう言った。

こくこく、と頷いた。

スネイプ「それは返さなくていい。変な噂を立てられては面倒だ」

『大切にします。なんだか高そうだもの』

一発デコピンを食らわすと、ローブをなびかせて今度こそスネイプは自室へ戻っていった。