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怯えた表情のナオちゃんをみて、此方に突き飛ばしてから爆弾を抱えて床にうつ伏せになる
ナオちゃんは、駆け寄ってきた太宰さんが受け止めた


太「莫迦!」

国「小僧!」


太宰さんは叫ぶだけでどうにもしない
それどころか、皆の方に向かって歩く私をみて、「おはよう、Aちゃん!」と爽やか〜に挨拶する
国木田さんと潤くんが離れるのを横目に、太宰さんに挨拶してナオちゃんに近寄る


『おはよう、ナオちゃん
 外すから待っててね』


猿轡と拘束を外した


ナオミ「おはようございます、姉様!」

『おわ』


自由になった途端、私が立ち上がるのと同時に飛びついてくる
犬の耳と尻尾が見えそう


ナオミ「もう大丈夫ですの?
  今日くらい休んでも良かったのでは?」

『んーん、大丈夫』

谷「おはよう、Aちゃん」


ナオちゃんと話していたら、離れたところで話してた潤くんが後ろから歩いてきた


『あ、おはよう潤くん』

ナオミ「あぁんお兄様ぁ!」


私のすぐ後ろに来た潤くんに向かって飛びつく
2人の間にはまだ私がいる状態だから、私の頭が潤くんの顎に当たってしまった


『い゙たっ』
谷「ゔおっ」

ナオミ「大丈夫でしたか〜?」


私の後ろには「顎が…顎が…」と言ってる潤くん、前には私の脇の下から腕を伸ばして「悪いお兄様も素敵でしたわ〜」と潤くんを突いてるナオちゃん


『ナオちゃん、ちょっと離れて…』

ナオミ「なんでですか〜?
  私、姉様もお兄様と同じくらい大好きなんですのよ!」


そのまま、離すまいと言わんばかりに抱きしめてくる
すると、タイミングよく社長室の方から社長が出てきた


福「そこの太宰めが “有能なる若者が居る” と言う故、その魂のしんがん、試させてもらった」


社長の声を聞いて、ナオちゃんが離れる
ただし、右手で私の左腕、左手で潤くんの右腕を掴んだ状態のままだけど


太「いやね、君を社員に推薦したのだけれど、いかんせん君は区の災害指定猛獣だ
  保護すべきか否か、社内で揉めてね」

福「だが太宰が言ったのだ」



***



太「社長
  社長は、もしここに世界一強い異能力者が現れたら、雇いますか?」


社長室で、椅子に座ってる福沢に太宰が問う


福「そのことが探偵社員たる根拠とは成り得ない」


ふっと笑って太宰が答える


太「だから私は、彼を推すんです」



***

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作者名:せな | 作成日時:2020年12月23日 19時

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