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「先輩!私と交換日記しましょ」
「やだよ」
「まあまあ、見ました 。だけでもいいんでとりあえず見てください!」
両手のひらを私に向けて いりません、のポーズをする先輩に
新しいノートの1ページ目を開いて無理やり見せた。
『○月✕日
ふうまさんから昨日プロポーズして頂いたというのに、私は体調が悪くなって次の日は会えませんでした……
会えないことをいったらふうまさんは桃を持ってきてくれました
水分たっぷりで食べやすかったけれどあんまり美味しくなかった、でもふうまさんの気持ちがものすごくうれしかったです』
「……これさ、お前の夢の話だろ?」
「はい!起きてすぐ記録したいので先輩は今日中に返却してください」
「ええ……俺、お前の夢日記毎日読むの?」
「先輩にもぜひ読んでいただきたくて……もしかしたら、私とのこと思い出すかもしれないし!」
「ねえよ、返事今書いてやるから待ってろ」
空いたスペースにでかでかと赤ペンで「みました」と。ふと、心配そうに視線を私へとうつした。
「……これさ、お前が死ぬ間際の内容じゃね?体調崩したって、流行病のせいだろ?」
「お!先輩覚えてくれてるなんてさすがです!ご名答です!」
「最近は悪い夢見てなかったんじゃねーの?」
ううん……確かに夢の中にはふうまさんに貰った桃が登場しただけで、ふうまさんは現れない寂しい内容だった。
最近は先輩が優しくしてくれるし、いいシーンばかり見れていたけど……
先輩、この前のひと元カノですよね?
しかも先輩にまだ未練もってそうな……。
私 モヤモヤしてるんです。
でもそんなこと先輩には言えません。
所詮私は変な後輩
先輩の特別な人には程遠い。
モヤモヤが夢に影響するなんて思わなかった。
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作者名:ゆき | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2021年8月22日 22時