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やっぱり風磨くん意地悪だ。反省したように見せてしてない。風磨くんにとやかく言う権限はないんですよ?


「どんなって……人が見てないとこでこそっといちゃいちゃしたり、突然ちゅーされてびっくりしたい」
「ぶっ、」
「なんで笑うの!」


願わくばなんのトラブルもなく、ライバルも現れないまま結婚までいきたいな。
あと、はじめて付き合った人と結婚したいの。ぜんぶ、はじめてはその人に捧げたいレベル……。あ、でも初恋はもう……。


「A、こっち向いて」


風磨くんに言われて振り向くと、思いのほか近い距離にあった顔が一気に近づいた。


「んっ、」



なんの躊躇いもなく、風磨くんの唇は私のそれを覆った。戸惑って、フリーズしているうちに少し離れて、2回目も。



「どう?突然のちゅーされたかったんでしょ?」



突然のことに頭が真っ白になる。
私が想像してたキスとは違って、少しカサついた唇……。


「あれ、もしかしてキスもしたことなかった?」
「…………ん」


重力に従うみたいに頭が上下する。
私、風磨くんとキスした。

どこか、冷静に考える自分がいるのに
いまいち実感が持てない。


「まじ?ほんとに?」
「誰かと付き合ったこともないのに 経験なんてあるわけないでしょ……」
「いやそんなことも、うーん……」


風磨くんがキスした、風磨くんに初キス奪われた。ようやく少し理解し始めると同時に心臓がばくばくと聞こえちゃいそうなほど高鳴る。


「A耳真っ赤」
「ひゃ、」


こしょ、と長い指で耳をくすぐるから
思わず変な声がとびでた。



「なんで、キスしたの……?」
「Aが他の男に染まるのはなんか腹立つから」



身勝手な理由で、勝手に奪って……。



「……タクシーで帰る」


シートベルトを外して外へ出ようとすると
強く腕を掴んで、それを許さなかった。


「は?なんで?送るって」
「やだ、だめ。風磨くんとこれ以上一緒にいたら心臓発作おこして死んじゃう……」
「は?」
「初恋の人にキスされてびっくりしない方が無理なの!」




とにかくはやく離れたくて、
思ったまま素直に口にすると「絶対タクシー使え」と手に諭吉を握らせた。


……はじめて、だったのに。

火照った顔には少し肌寒い夜の気温は
心地いい。


また風磨くんの悪ふざけ?イジワル?だと思っていたのに、まさかここからジャイアンみが増すとは思いもしなかった。






「…………お嬢さん全部口に出てるって気づいてます?」

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ケイト(プロフ) - コメントは初めてですが、ゆきさんのお話大好きです!パスワードのあるのも見たいですが、またパスワード配信することありますか? (2022年7月9日 20時) (レス) id: 54343094b2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ヴィントさん» コメントありがとうございます(*^^*)ボディーブロー!(笑)楽しんで頂けて何よりです!ゆっくりな更新ですが、よろしくお願いします(つω`*) (2021年8月21日 22時) (レス) id: d091d9d96a (このIDを非表示/違反報告)
ヴィント - 最高です、いつも素晴らしい作品ありがとうございます…!風磨くんにボディーブローもらってる感覚です(キュンキュンしすぎてお腹にきます…)これからも楽しみにしてます! (2021年8月15日 21時) (レス) id: 8fc4483935 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ぞんxxxさん» めちゃめちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます!( ´:ω:` )これからもニヤニヤしてもらえるよう頑張って書いていきます! (2021年7月6日 23時) (レス) id: d091d9d96a (このIDを非表示/違反報告)
ぞんxxx(プロフ) - クズな風磨くんがかっこよすぎます…!ゆきさんの書く風磨くんにいつも惹かれて、でもクズで、ニヤニヤが止まりません…!笑 (2021年7月4日 1時) (レス) id: 16adb63bad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆき | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2021年5月11日 20時

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