#18鎌 ページ18
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ぱしっ
まさしくそんな音で、頭に軽く衝撃。
徐々に覚醒していく意識のなか、ゆっくり頭を上げるとくせっ毛で万人受けイケメンのそらるが見えた。
『ん……いたい…ねむ』
「おはよA。目、開いてないけど」
低く心地よい声に安心したが、ちょっとむしゃくしゃして対抗するように目を開く。
と同時に真っ白い光に目がくらむ。
寝ていたんだと気づいた。
「は、飛び起きすぎ」
『え、ななっ、何で起こしてくれなかったのさ!』
「寝顔可愛いかったし」
『は?』
一瞬ビビったが彼の方を見ると、頭をかきながら欠伸をしているのでスルーする。時計を見ると昼食の休憩だった。
朝からずっと寝てたのか……
オフィスには、昼食を食べに大半がいなかった。
喉が渇いてペットボトルの水を飲むと、恐ろし過ぎることを思い出し、むせる。
『ゲホッ、……今日も残業コースかぁああ……』
再びデスクにべとー、っと寝そべる。
隣を見ると天月君もいなくて彼も昼食か……
と…
『あぁ!天月君仕事大丈夫だったかな…どうしよ。そらる、天月君どんな感じだったか見てない?』
「んあ?超テキパキやってた。あと……」
『?』
「さっきの残業の話、あいつがAの分まで仕事やってたけど。疲れたんでしょうね、ってお前の頭なでてた」
……………。
おそらく私は今白目だ。
『ああああぁぁぁああ!!後輩になんという失態を!』
私やばいヤツじゃん!え、ていうかみたよね!?私の寝顔みたよね!?
天月君迷惑かけてごめん。今度なんか奢る。けど寝顔は忘れて。あぁぁほんっとごめんリアルみー君!
あ、そらるも私の寝顔見たってこと……………。
『えぇと、そ、そらるサン?私の寝、顔みたよね……』
「あぁうん。よだれ垂れてた」
『うぁぁぁぁ……』
恥ずかしすぎて、ゴンっとデスクに頭を打ち付ける。
その瞬間、ふっ、とほくそ笑んだそらる。
「俺さ、そのときのAの寝顔撮ったんだけど」
『……は?』
驚いて顔を上げると、悪魔的なある意味最強の笑顔で、私を見下ろしている。
あ、これは無自覚Sだな。
どんどん笑みが深くなっていくそらる。
「天月にも、送ったけど」
『殺すよ?』
___キリトリ_______________
評価、順位共にありがとうございます!
学校が始まりますね……。
更新ペースが亀さんになると思いますが、引き続きこの作品をよろしくお願いします。
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作者名:まんぼうコロッケ | 作成日時:2018年8月15日 19時