M’s story５ ページ5
さっきまで笑い合っていたのが嘘のように、重苦しくなる空気。
「そろそろ出ようか？」
お会計を済ませて、店を出た時、
「……今日はもう帰ってもいいですか？」
Aちゃんが静かに俺に行った。
「どうして？」
「ごめんなさい……」
俺に背を向けて、駅に向かって歩いていくAちゃん。
何で？
何でこういうことになったの？
アニメの話、やっぱりまずかった？
レミリアたんとか調子に乗り過ぎた？
俺、キモかった？
Aちゃんの姿がどんどん遠ざかっていく。
オタクの俺を受け入れてくれたんじゃないの？
違うの？
女の子の気持ちってわからない。
恋愛初心者の俺には全然わからない。
告白の返事したら嬉しそうに笑ってくれたAちゃんの表情。
今日会って最初に向けてくれたAちゃんのはにかむような笑顔。
思い出したら、体が勝手に駆け出していた。
「Aちゃん、待って！」
駅の入り口。
追いついたAちゃんの手首ぎゅって掴む。
「痛いです」
「ご、ごめん！！」
Aちゃんの手をあわてて離す。
「Aちゃん、ごめん。
変なこと言ってホントごめん。
……アニメの話とか調子に乗ってしちゃってキモかったよね？」
「そういうことじゃないです……」
「どういうこと？」
何も答えず、口を真一文字にぎゅって結ぶAちゃん。
「俺、恋愛経験なさすぎでさ。
女の子の気持ちとかもこういう時すぐ汲み取ってあげられなくて。
ごめんね。
でもこれから努力するから。
Aちゃんの気持ちわかるように頑張るから。
だからまだ帰らないで。
もっとAちゃんと一緒にいたい。
……だめかな？」
「……だめじゃないですよ」
ずっと悲しそうだったAちゃんの顔がほんの少しだけ明るくなった気がした。
会話はぎこちないけれど、Aちゃんはまた俺の隣を歩いてくれた。
どうしたらAちゃんの気持ちを取り戻せるのかわからないけど。
アニメの話は封印して、いっぱい笑顔で話かけた。
さっきAちゃんが気になっていたお店にまた入る。
「初デート記念に買わない？」
おそろいのマグカップを手にとる。
「買いたいです」
Aちゃんがほんのり笑って答えてくれた。
同じデザインで色違い。
「Aちゃんみたいな彼女とこういうの一緒に買えたらいいなって思ってたから」
そう言ったら、Aちゃんがまた笑ってくれた。
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yukaze(プロフ) - ふぅーみぃーさん» 感想ありがとうございます。ちょっとだけリンクさせてみました。無理やりつなげたところもありますが…… (2017年8月25日 21時) (
レス) id: dca8b7b528 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅーみぃー - なんか話が話が繋がってる気がして面白い…… (2017年8月25日 7時) (レス) id: 98877077ed (このIDを非表示/違反報告)
yukaze(プロフ) - ミィさん» みやっち優しいですよね。女の子が嫌がることは絶対しなさそう〜。ニカセンは最近ぐっと男っぽくなりましたよね。可愛い武器もあるし最強です。横尾さんは昔から女の子の扱い慣れてそうな大人なイメージです。ミィさんと共感できて嬉しいです☆ (2017年2月21日 21時) (レス) id: dca8b7b528 (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - (続き)横尾くんは、落ち着いた感じで良かったです♪最後は大人な話になるのかとドキドキしてしまいました(笑) (2017年2月21日 16時) (レス) id: deebce4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - 宮っちは絶対、女の子に優しいんだろうなって思います。でも、それが空回りしちゃって、キモいとか言われちゃうんでしょうね(笑)千ちゃんとニカちゃんは、年下彼氏感が満載ですよね(^o^)いつもかわいいのに、いざとなると男らしくなるのがたまらないですね。(続く) (2017年2月21日 16時) (レス) id: deebce4b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yukaze
| 作成日時：2017年1月12日 23時
